アーセナルのベンゲル監督さらなる長期政権へ

1996年から指揮して20年目

 

 アーセナルのアーセン・ベンゲル監督は今季就任20年目という異例の長期政権に突入しているが、イバン・ガジディスCEOがさらなる長期政権を明言している。シンガポール地元紙「ストレート・タイムズ」が報じている。
「彼は信じられないほどに重要な存在であり続けている。ご存知ないかもしれないが、彼の健康状態は最高だ。そして、最高の仕事をしてくれている。エネルギーと熱意に満ち溢れている。渇望感もある。退任の日を私は決めることはないだろう」
 カジディスCEOはこう語った。プレミア最長、欧州屈指の長期政権を誇るベンゲル氏の来季以降の長期政権を明言している。アーセナルは2年連続でFAカップ優勝を果たしたが、リーグ優勝は2004年から遠ざかっている。CEOは「彼はこのクラブで正しい人間。我々は彼が完璧な健康状態で牽引してくれることが嬉しい」とし、65歳のフランス人指揮官がプレッシャーの強いプレミアの指揮を執り続けるに十分なコンディションにあると強調している。
 本拠地エミレーツスタジアムの建築費の支払いで緊縮財政を迫られたガナーズだが、近年はメスト・エジル、アレクシス・サンチェスというワールドクラスの補強が可能なほど経営状態は向上している。バルセロナやレアル・マドリードのようなビッグクラブとの資金力を比較する質問を受けたCEOは「そのレベルで対抗することはできない。だが、トッププレイヤーを獲得できる能力を今や手にしている。しかし、より重要なことは育成の哲学を継続すること。そして、その選手をキープすること。それが最もエキサイティングな物語で、アーセナルの成功の根幹を成すもの。近年最も成功したクラブはどこもそういう精神を持っている」と語った。
 昨季はMFフランシス・コクラン、DFエクトル・ベジェリンという若手が一気に台頭したアーセナル。補強と並行して、原石を磨きながらタイトルを狙うという基本方針は変えないという。1996年からアーセナルを指揮する名将は更なる長期政権を維持することになりそうだ。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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