ヤングなでしこGKスタンボー華、初の世界大会で誓う“栄光獲り”「道を切り開きたい」

INAC神戸レオネッサのGKスタンボー華【写真:井上智博】
INAC神戸レオネッサのGKスタンボー華【写真:井上智博】

田中陽子や猶本光らの世代も届かなかった日本史上初の優勝を宣言

 U-20日本女子代表は、8月6日にU-20女子ワールドカップ(W杯)初戦のアメリカ戦を迎える。大会史上初の優勝を狙う“ヤングなでしこ”の正GK候補の一人が、INAC神戸レオネッサのスタンボー華だ。

 ドイツ系アメリカ人の父を持つ身長175センチのスタンボーは、JFAアカデミー(6期生)出身。2016年に「女子特別指定選手」となってINACの選手として活動し、翌年には正式に入団した。2年目の今季はGK武仲麗依、元なでしこジャパンGK福元美穂の厚い壁に阻まれて公式戦出場を果たせていないが、二人から学ぶことも多く、「しっかり練習はできたのでコンディションは良いです」と前を向く。

 2013年にU-16代表候補、15年にU-19代表候補の招集を経て、17年には中国で行われたU-19アジア女子選手権のメンバーに選出。グループリーグ第3戦の韓国戦を含む5試合中3試合に出場し、自身初の国際大会でU-20女子W杯出場権獲得と優勝に貢献した。アジアでの戦いに続き、初めて世界の舞台に立つことになるが、本人は至って冷静だ。

「アジア選手権に続いて、代表で世界大会に出るのは初めて。またアジアの戦いとは違った緊張感もあるだろうし、世界の一番を獲りに行く国がひしめいている。(対戦相手は)日本にはないフィジカルの強さを持っているので、いつもと同じテンポでやっていると足が出てきたり、思った以上に相手の方が寄せが速かったりすることがあると思います。そこで普段よりもう一つ、二つ頭を速く回転させて準備したいです」

19歳の若き守護神がフランスの地で世界に挑む【写真:井上智博】
19歳の若き守護神がフランスの地で世界に挑む【写真:井上智博】

 今大会の目標を尋ねると、スタンボーは静かに「もちろん優勝です」と力強く語った。

「U-20は今までの先輩方も(タイトルを)獲れていないので自分たちが道を切り開きたいと思います」

 田中陽子(現ノジマステラ神奈川相模原)や猶本光(現フライブルク)、仲田歩夢(現INAC)ら2012年に“ヤングなでしこ”として一世を風靡した世代でも成し遂げられなかった優勝を目指し、19歳の若き守護神がフランスの地で世界に挑む。

(FOOTBALL ZONE編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)



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