さようならアイマール アルゼンチンの天才が現役引退へ

今季14季ぶりに古巣リバープレートに復帰も故障に苦しむ

 元アルゼンチン代表MFパブロ・アイマールが現役を引退するとESPNなど複数メディアが報じている。
 アイマールは今夏、プロデビューを果たした母国リバープレートに14年ぶりの復帰を果たしたばかりだった。他にも同じくリーベル出身のFWのハビエル・サビオラやMFルチョ・ゴンザレスといった錚々(そうそう)たる顔ぶれがクラブに復帰を果たし、大きな注目を集めていた。
 リーベルは現地時間14日に行われたリベルタドーレス杯準決勝第1戦、ホームにグアラニを迎えた一戦で2-0勝利を飾った。決勝進出に大きく前進したがアイマールはメンバー外となっていた。現在も右足首の負傷に苦しんでいる。最新のレポートによると、元バレンシアの天才は引退を決意し、チームメート宛に手紙を送り、感謝を述べると共に引退を決めたと明かしているようだ。
 「昨日、コパ(リベルタドーレス杯)のメンバーリストに入らないと告げられた。僕はそのことをちゃんと理解している。他の選手の居場所を占拠したいとは思わない。だから僕はやめることを決断した」
 さらにリーベルを率いるマルセロ・ガジャルド監督も「彼はずっと苦しんでいると話していたよ。彼はその苦しみを(プレーへの)執念と熱意の裏に隠し続けようとしていた」とアイマールの苦悩について語った。
 小柄ながら「パジャッソ(ピエロ)」と呼ばれた華麗なプレースタイルとあどけない容貌で絶大な人気を博した。2度のリーグ優勝など、一時代を築いたバレンシア在籍時をはじめ、サラゴサ、ベンフィカ、そして、2014年にプレーしたシンガポールでも負傷に苦しみ続けた。天才的なボールタッチで世界を魅了した男は、惜しまれながらピッチから離れる時が訪れたのかもしれない。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

page 1/1

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング