フィオレンティーナファンが移籍浮上のバロテッリに「ノー!」

横断幕で猛抗議「名誉のない奴。フィレンツェはお前を欲していない」

 今夏の移籍市場において、残念な無風状態にあるのがリバプールのイタリア代表FWマリオ・バロテッリだ。ようやくフィオレンティーナのドイツ代表FWマリオ・ゴメスとの「スーパーマリオトレード」が浮上したが、新たな障害が発生した。イタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」など、イタリアメディアが一斉に伝えている。
 フィオレンティーナの本拠地であるアルテミオ・フランキスタジアムには、サポーターによって掲げられたとみられるこのようなバナーがあった。
 「お前は名誉のない奴だ。バロテッリ、フィレンツェはお前を欲していないぞ」
 サポーターは加入の可能性の浮上している問題児に「ノー」を突きつけた。フィオレンティーナのキャプテンであるDFマヌエル・パスクアルはイタリアメディアの取材に応じ「彼は偉大なるクオリティーのある選手だ。彼に合わせてバランスを変えることだってあるだろう。自分たちのチームにいない選手についてあまり語りたくはないが」と、コメント。バロテッリのプレーヤーとしての能力を認めつつも、多くを語ることは避けた。
 実際のところ、ゴメスに対してはトルコの強豪・ベジクタシュが獲得へ前向きな姿勢を見せ、選手サイドもそちらに傾いているという。フィオレンティーナがバロテッリ獲得へ向けて本腰を入れたとしても、リバプールとの交渉以上に、サポーターの理解という2つの大きな障害を乗り越えなくてはいけない。
 フィレンツェはルネサンス期に文化的な中心地となっただけに、市内には多くの美術館や歴史的な建造物が立ち並ぶ。方言の多いイタリア語にあって、この地域の言葉が標準語の基本となるなど、歴史と文化について誇りを高く持つ地域でもある。それだけに、ピッチ内外で問題行動の多いバロテッリを受け入れるのは感情的に難しいのかもしれない。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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