それでもアメリカ有利は変わらず

「アメリカも支配率を求めるだろうが、それはサイドを攻撃することで実現するべきだ。セミファイナルでは、イングランドの右サイドバックのルーシー・ブロンズが宮間を押し込み、 守備のサポートに回らせていた。アメリカも極端なほどの攻撃参加を見せるクリーガーが同じ試みをすることになる。アメリカはロイドと、ラピノーに敵ゴール前でボールを持たせる。モーガンと連係するべきだ。ロイドとジュリー・ジョンストンによるセットプレーはアメリカが優位性を誇るところだ」
　技術対パワーという対照的なスタイルとなる決勝戦だが、アメリカから大挙北上するサポーターが味方になる。「観客の存在もある。アメリカはこのトーナメントで多くのファンのサポートを享受してきた。日曜日にも違いはないだろう。足が止まり、心が折れた時、精神的な後押しを受けられることは重要かもしれない」。なでしこにとっては圧倒的なアウェーとなるこの一戦の予想スコアは「これは アメリカの番のようだ。アメリカの2-1勝利と見る」としている。
　パワーと地の利を前面に押し出すアメリカ代表に、なでしこは華麗なサッカーで対抗する。全世界が注目する一戦は、どんな結末を迎えるのだろうか。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文　text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images