「2010年とは全然違う」 本田が西野Jに見出す“崩しのイメージ”とチャレンジャー精神

「スイス戦はそこを崩せれば自信になる」

「(スイス戦は)そこを崩せれば自信になるだろうし、このままいけば崩せないというような危機感のなかで、チャレンジャー精神を持って挑んでいきたい」

 ハリルホジッチ前監督であれば、彼の得意分野である“最後の詰めの部分”を対戦相手ごとに指揮官から提示していく流れだったはずだが、西野監督は選手たちの意見をリスペクトしながらまとめ上げる方針を採っている。それの是非はともかく、それなりに経験を積んできている集団である現在の選手たちがポジティブに一体感を作りやすい形であることも確かだ。

 もっとも、結局はそれが良い結果につながっていくかどうかはテストマッチの“手応え”をどう本大会に生かしていけるかにかかっている。そこに西野監督が若手の“勢い”より“経験”を優先した理由があるかもしれないが、自身3度目のW杯となる本田はこのアプローチに高いモチベーションをもってチャレンジしている。

(河治良幸 / Yoshiyuki Kawaji)



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河治良幸

かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。

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