浦和、「ミシャ哲学」への挑戦 10年ぶりアジア制覇に立ちはだかる“最後の壁”

ペトロヴィッチ前監督を彷彿させるアルヒラル・ディアス監督の哲学

 浦和レッズは25日にホーム埼玉スタジアムにアル・ヒラル(サウジアラビア)を迎え、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝第2戦に臨む。そのアル・ヒラルの前日記者会見でJリーグ初代得点王のラモン・ディアス監督が雄弁に答える姿は、浦和にとって少し“懐かしさ”を感じさせる光景だった。

 ディアス監督は、浦和に対する印象や警戒すべきポイントなど、相手チームにフォーカスした言葉を一切口にしなかった。その代わりに、いかにして自分たちが攻撃的に戦うのか、その哲学は何なのか、そして個の能力に依存しないグループが武器のチームであることを雄弁に語っている。その姿は、今年7月末まで浦和の指揮を執ったミハイロ・ペトロヴィッチ前監督の記者会見を思い起こさせるものだった。

 ペトロヴィッチ前監督は、浦和の監督に就任以降、自分たちが最高のパフォーマンスを出すことに集中し、それができれば勝利できるという姿勢を崩さずにチーム作りを徹底。日本人選手の能力を信じ、前線のタレントに依存しないチーム、ボールを圧倒的に保持して敵陣に押し込むスタイルを堅持してきた。そして、記者会見の場ではその哲学を隠すことなく披露してきた。ディアス監督の言葉は、そのペトロヴィッチ前監督のそれに酷似していた。

「ポゼッションが私たちのスタイルであり、攻守にハイ・インテンシティーでプレッシャーをかける。ボールを保持して主導権を握る。私たちのチームはグループだ。どんな強固なディフェンスも打ち砕くことができる自分たちのスタイルを貫けば、勝利することができる」

 

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