レアルが敵地で大失態! ヴォルフスブルクに0-2完敗、「BBC」崩壊でCL4強進出に暗雲

アウェーゴールを奪えずに第2戦へ

 ヴォルフスブルクの勢いはとどまらない。前半25分、ドラクスラーが中央に持ち込んで右サイドに展開し、エンリケがダイレクトでゴール前に折り返すとMFマキシミリアン・アーノルドがワンタッチでゴールネットを揺らし、2-0とリードを広げた。

 レアルはクラシコで見せた攻守両面での規律を発揮できないどころか、焦りから簡単にボールロストしてショートカウンターを許す展開となる。同32分には左サイドを切れ込んだベイルのクロスにベンゼマがヘディングで合わせたが枠外に。そのベンゼマは9分後に相手DFとの接触で負傷してFWへセ・ロドリゲスとの交代を強いられるなど、レアルにとっては踏んだり蹴ったりの45分間となった。

 後半からレアルはロナウドを最前線に据えるシステムに変更し、反撃を狙う。同12分にはベイルのアーリークロスを頭で合わせたが相手DFに寄せられて大きく枠から外れた。チャンスを作れない状況にジネディーヌ・ジダン監督は業を煮やしたのか、同19分にMFルカ・モドリッチに代えて、今季限りでの放出が噂されるMFイスコを投入して現状打破を期待した。

 8分後、そのイスコがチャンスを創出する。バイタルエリアで半身の体勢から出した最終ライン裏へのパスにロナウドが走り込んで、右サイドの角度のない位置ながらGKとの1対1に持ち込んだ。しかしCR7のシュートは相手守護神ディエゴ・ベナーリョの足に当たり、またも枠を捉えられなかった。その後はさしたる決定機も作れず、ブンデスリーガで現在8位のチームに完封負けを喫する失態を演じた。

 ヴォルフスブルクとしてはドラクスラーを中心とした勇敢な攻めで2点のリードを手にして、敵地での第2戦に臨む最高の展開となった。一方でレアルは最後までリズムに乗れず、クラシコでつかんだはずの良い流れを自ら手放した。この日は無得点で終わったこともあり、第2戦でもし相手にアウェーゴールを許してしまえば、準決勝進出はさらに厳しい条件となる。“ジャイアント・キリング”の危機に立たされた白い巨人は、この逆境に奮い立つことはできるのだろうか。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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