2次予選無失点を継続も不安定だった日本守備陣 格下カンボジアのカウンターに手玉に取られる

相手FWのスピードに吉田があっさりと振り切られるシーンも…

 日本代表は17日、敵地でのロシア・ワールドカップのアジア2次予選カンボジア戦に2-0と勝利した。これで予選6試合連続完封となり、数字だけを見れば「堅守」が継続される結果となった。だが、実際には肝を冷やすシーンの連続だった。

 この日、特に不安定さを露呈したのが、3試合ぶりにセンターバックでコンビを組んだDF吉田麻也(サウサンプトン)と槙野智章(浦和)だった。大観衆がスタンドを埋め尽くした完全アウェーの、不慣れな人工芝のピッチでのゲーム。さらに、山口蛍(C大阪)と遠藤航(湘南)という国内組コンビのボランチとの連係が確立されていなかったとはいえ、グループEの中で最もFIFAランキングの低い(183位)カンボジアを相手に、序盤から不安定なプレーを連発してしまう。

 圧倒的にボールを支配する日本に対し、カンボジアの攻撃はロングボールからカウンターを仕掛ける単調な攻撃ばかりだった。しかし、不安定な日本の最終ラインはいとも簡単に背後のスペースを突かれてしまう。

 前半21分には、カンボジアFWラボラビーがカウンターからドリブルで独走すると、対応した吉田はあっさりと振り切られ、ペナルティーエリア内への侵入を許してしまう。GK西川周作(浦和)との1対1のシーンをつくられてしまうが、ラボラビーのシュートは枠を外れ、事なきを得た。

 さらに同29分、今度は左サイドでボールを持ったラボラビーが槙野と1対1になり、ドリブルで仕掛けた。逆を取られて交わされかけた槙野は、この突破を手を使って阻み、警告を受けてしまう。日本のセンターバックコンビは前半、対峙(たいじ)したカンボジアのエースに終始手を焼いていた。

 

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