メッシ、W杯に向けて“定期休暇”導入か 母国会長が異例の要求「プレーを控えてほしい」
リーグ得点王争いを快走も“出ずっぱり”の状況回避へ
バルセロナのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシは、相変わらずの決定力でリーグ得点王争いトップを快走。チームの首位キープに貢献し、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)、スペイン国王杯との三冠を視野に入れている。ただ、ここまでほぼ“ノンストップ”でシーズンを駆け抜けており、今季終了後のビッグイベントであるロシア・ワールドカップ(W杯)に向けて“定期休暇”を設けるようだと、スペイン紙「マルカ」が報じている。
23試合に出場して20得点。当然とばかりにピチーチ(リーガ得点王)争いで1位に君臨するメッシ。30歳で迎えた今季もバルサを文字通り勝利に導いているが、エルネスト・バルベルデ監督はCLグループステージのユベントス戦でベンチスタート(後半11分から出場)とするなど“出ずっぱり”の状況を避けようとしている。
メッシ自身は「もちろんベンチに座らざるを得ない時はいつも、ちょっと居心地が悪いんだ。だってピッチ外にいたいとは思わないからね」と本音をポロリ。同時に、「プレーしたいしチームの助けになりたいけど、日々試合は大変になっているし、シーズンは長いから、そこにも気を留めないといけないからね」と自らの体調を鑑みていることを明かしている。
メッシの定期休暇を気にしているのは、バルサ以上にアルゼンチンサッカー協会(AFA)かもしれない。同協会のクラウディオ・タピア会長は「全選手が今の状態でロシアに来てくれることを願っている」と話すとともに、「メッシには、バルサでのプレーを少しだけ控えてほしい」と異例とも言えるリクエストを送っているのだ。メッシとしても前回のブラジルW杯で準優勝に終わり、“今度こそ”の想いで臨むだけに万全の状況で迎えたいのは間違いない。
バルサはリーグ戦直近2試合で連続ドローと、2位アトレチコ・マドリードとの勝ち点差を詰められてきた。それでもメッシのコンディションを長期的に見た場合、“どこで休ませるか”を見極める必要があり、そこでバルベルデ監督の手腕が問われそうだ。
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フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images