セスク決勝弾の重み 古巣を悲願のタイトルから遠ざけた一発

セスクが終了間際の決勝点でチェルシーを勝利に導く

 チェルシーのMFセスク・ファブレガスが12日のクイーンズ・パーク・レンジャー(QPR)戦で勝ち点3を奪い、安堵した様子を見せている。クラブ公式サイトが伝えている。

 後半43分に貴重な決勝ゴールを奪い、チームを1-0の勝利に導いたセスクはこの勝ち点3が逆転優勝を狙うライバルチームを引き離す上で重要なポイントと感じているようだ。

「得点を決めるには最高の時間だったね。この勝利は極めて重要なものだった。僕たちは今、もっとも重要なミッションであるリーグ制覇のためにプレーしている。いくつかのチームが僕たちを追走し、プレッシャーを与えてきていることはわかっている。僕たちは今の立ち位置を出来るだけ早く確実なものにしたい中で、今日の勝利は決定的なものになりえる」

 前日に2位アーセナルがバーンリー戦で勝利を収めたことから、チェルシーは2試合多く残しているものの、試合前は勝ち点差4に迫られていた。

 重圧のかかるチェルシーは、試合開始から硬さが拭えず、停滞感を帯びていた。それでも勝利を収めたモウリーニョ監督は「キャリアを振り返ると、優勝したシーズンは必ず終盤の決勝点に救われている」と、セスクの決勝点が重要な分岐点であったと指摘。チェルシーはこの勝利で、1試合多く残し、2位アーセナルに勝ち点7差をつけることに成功している。

 セスクは、2003年から8年間、アーセナルに所属し、ガナーズの顔として活躍。キャプテンにも任命され、チームをけん引した。そのアーセナルは現在8連勝と、今季のリーグ戦最長連勝記録を更新している。悲願の優勝を目指すアーセン・ベンゲル監督は、かつての愛弟子の一撃によって苦虫を噛み潰した表情を浮かべたに違いない。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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