モウリーニョ監督がチェフのライバルへの移籍を容認 「彼は特別」

「一選手でなく偉大な存在」

 チェルシーのGKペトル・チェフは、出場機会を得るために今季終了後の移籍を求めている。タイトルを争うライバルへの放出を拒んできたジョゼ・モウリーニョ監督だが、守護神の長年の貢献から特例として許可することを明言した。英衛星放送「スカイ・スポーツ」が報じている。
 チェフは今季、アトレチコ・マドリードへの期限付き移籍から復帰したベルギー代表GKティボ・クルトワに定位置を奪われて出場機会を激減させた。だが、リーグカップではゴールを守り抜き、優勝に貢献した。その守護神は「私は同じようなシーズンを望んでいない」と、来季は出場機会 を優先させ、移籍する意向を示した。
 こうした状況を受けて地元メディアは、GKが来季の補強ポイントの一つとなっているアーセナルなどが獲得に乗り出すと報じた。
 しかし、モウリーニョ監督には、チェルシー復帰1年目の2013年夏、所属していたFWデンバ・バ(現ベジクタシュ)のアーセナル移籍を封じた過去がある。当時、バと、アーセナルは、レンタル移籍で合意間近とされていた。だが、スペシャルワンは、バを譲らず、この移籍をつぶしたという。
 そうした経緯もあったが、今回は「ペトル・チェフは一人の選手ではない。彼は偉大な存在だ」と語り、特別扱いをするというのだ。指揮官は、記者会見でこう語った。
「ゴールを10年間守り抜き、全てを彼は経験した。偉大な瞬間 も悲しみの瞬間もピッチで死ぬまで奮闘してきた。チェルシーは彼に多くを与えたが、それは今でも彼のクラブに対する貢献ゆえにだ。彼は特別に価する。去就に関する話し合いと決断に関して、決定権を持つ権利の一部を勝ち取っていると思っている」
 モウリーニョ監督は、チェフの希望次第で、アーセナルなどのライバルクラブへの放出も認めるという。契約期間を残している選手では、特例の措置となるだろう。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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