日本とブラジル、W杯前年に対戦の奇縁 「11戦未勝利」のジンクスを破れるか

ブラジル戦は世界との距離を計る試金石のように用意された運命のカード

 日本代表はブラジル代表に過去一度も勝利した経験がなく、サッカー王国との実力差をまざまざと見せつけられてきた。11試合未勝利のジンクスが付きまとうなか、10日にフランスのリールで12回目の対戦を迎える。

 日本とブラジルが公式戦で初めて激突したのは1989年7月23日だ。敵地リオデジャネイロに乗り込んだ日本は0-1と惜しくも敗れた。その後は5連敗を喫したが、負の流れを断ち切ったのは2001年6月4日のコンフェデレーションズカップ(コンフェデ杯)だ。翌年に日韓ワールドカップ(W杯)を控えた日本は、MF中田英寿やMF小野伸二らが先発し、0-0のドローで終えている。

 2005年にもコンフェデ杯で対戦し、MF中村俊輔、FW大黒将志がゴールを決め、FWロナウジーニョやMFロビーニョを擁するブラジルと2-2の激闘を演じた。しかし、翌年のドイツW杯グループリーグで再び相まみえ、FW玉田圭司の一撃で先制こそしたものの、その後に大量4失点で1-4と惨敗。以降の3試合でも敗れ、現在4連敗となっている。

 日本にとって、ブラジルはW杯の前年に戦う不思議な縁で結ばれているようだ。日本が初出場したフランスW杯前の97年に対戦したのを皮切りに、01年、05年、13年と続いている。まるで世界との距離を計る試金石のように用意された運命のカードであり、今回もその舞台が用意された形だ。

 

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