10戦7発日本人は「現代的で天才肌」 “脱力”→強烈シュートをOB絶賛…悲願のJ1制覇へ「大いにありそう」

【専門家の目|太田宏介】長倉幹樹が東京ダービーで今季7点目をマーク
FC東京のFW長倉幹樹は10月17日、J1リーグ第10節の東京ヴェルディ戦に先発フル出場して1ゴールをマークし、4-0の快勝に貢献した。今季ゴール数を7点に伸ばし、首位に並ぶチームを牽引する長倉。現役時代は日本代表として活躍し、FC東京のOBでもある太田宏介氏が長倉に対する評価と古巣の優勝争いの展望を語った。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)
【注目】海外挑戦するには10代が最適 本場のサッカー&英語を学べる「帝京ロンドン学園」の魅力
◇ ◇ ◇
好調を維持する男が鮮やかに仕留めた。長倉が魅せたのは2点をリードした後半23分。敵陣センターサークル付近にいたDF稲村隼翔が右サイドのDF大森理生にロングフィードでボールを供給すると、大森がダイレクトでグラウンダーのクロスをマイナスに供給した。すると、そこに走り込んだ長倉が右足でダイレクトシュート。脱力したフォームから放たれたシュートはゴール右下に突き刺さった。
東京ダービー4試合で3ゴール目になったこの一発について、太田氏は長倉が走り込んだポイントをこのように評価した。
「稲村選手から右サイド振られて大森選手が深い位置まで行った段階でクロスの第一選択肢になるのがマイナスの低めなんです。ディフェンスが戻るなか、マイナス低めのクロスへの対応は非常に難しいですから。
そうした状況でマイナスのコースに入ってきてくれるFWがいることは、クロッサーにとってはめちゃくちゃ頼もしい。本人の感覚的な部分だったかもしれませんが、長倉選手は取れる場所を知っていますし、フラフラっと入ってきて最後ちょっとスピード上げて決めきる。何気なく点を取れるのが長倉の良さだな、と」
太田氏の長倉に抱く評価は高い。“長倉評”をこう続ける。
「シュートを両足で蹴れて精度も高いうえ、レンジも広い。シュートの判断をギリギリで左足に変えても、切り返しの際に体幹がぶれない強さがある。現代的で日本人らしい天才肌の選手だなと思いますね」
そんな長倉が攻撃陣を牽引するFC東京は10節を終えて勝ち点23を獲得し、リーグ3位につけている。悲願のJ1タイトル獲得へ、クラブOBとして今後の展望をどう見ているのか。
「ハーフシーズン終了時点まで現在の順位をキープできている状況が理想です。今は稲村選手とアレクサンダー・ショルツ選手の2CBが抜群の安定感を示していますから、ここが怪我なく我慢できれば可能性は大いにありそうです。
攻撃陣はマルセロ・ヒアン選手があれだけ生きていることを考えると、長倉選手とのセットがベストなのは間違いなく、そこに佐藤恵允選手もプラスして3人でシーズン30点以上を稼ぐことがリーグ制覇へマストかと思います」
好調にリーグを戦うチームのタイトル獲得へ、長倉にかかる期待は大きい。

太田宏介
太田宏介(おおた・こうすけ)/1987年7月23日生まれ。東京都出身。FC町田―麻布大学附属渕野辺高―横浜FC―清水エスパルス―FC東京―フィテッセ(オランダ)―FC東京―名古屋―パース・グローリー(オーストラリア)―町田。Jリーグ通算348試合11得点、日本代表通算7試合0得点。左足から繰り出す高精度のキックで、攻撃的サイドバックとして活躍した。明るいキャラクターと豊富な経験を生かし、引退後は出身地のJクラブ町田のアンバサダーに就任。全国各地で無償のサッカー教室を開校するなど、現在は事業を通しサッカー界への“恩返し”を行っている。






















