英日本人は森保Jの「重要なピースになる」 技ありアシストで見せた“希少武器”…代表OB期待「選択肢増える」

ブラックバーンの森下龍矢【写真:REX/アフロ】
ブラックバーンの森下龍矢【写真:REX/アフロ】

【専門家の目|太田宏介】森下龍矢が決勝ゴールをアシスト

 イングランド2部ブラックバーンの元日本代表MF森下龍矢は現地時間10月10日、リーグ第9節カーディフ・シティ戦で決勝ゴールをアシストし、2-1の勝利に貢献した。ゴールを生んだのは高精度の低弾道クロス。日本代表OBの太田宏介氏は、再現性の高い森下の能力を称賛している。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)

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 チャンスと見た一瞬を見逃さなかった。前半38分、最終ラインから中盤のライン間にいた味方に縦パスが入ると、右サイドにいた森下は相手DFの裏へ一気にスプリント。抜け出して前を向くと、ゴール前に走り込んでいたMFトッド・キャントウェルの足もとへ速い低弾道クロスを供給し決勝ゴールを演出した。開幕からここまで全試合スタメン出場の森下は、今季の成績を2ゴール2アシストとした。

 今回の技ありアシストについて、太田氏は「戻りながらのディフェンダーからしたら一番クリアしにくいボールだった」とその質を称賛。さらに、「よく濡れているイングランドのピッチで、森下選手は安定した精度の高いボールを常に蹴れることができている。本当に右サイドが専門職というか、サイドのプレーヤーでこれだけ安定して結果を残し続けている海外日本人選手はそこまで多くない」と今季の継続的な活躍ぶりに感心を示した。

 ただ、称賛のポイントとして言及したのはクロスだけにあらず。ボールを受ける前の動き出しもだ。今の日本代表にとっても重要な武器になるとみている。

「中盤の味方にボールが入ろうとした時点で、ターンをするだろうなと予測し、すぐ相手の背後を取りました。あの予備動作の質の高さと事前に背後のスペースを見つけている準備がなければ、そもそもアシストにつなげられた立ち位置にいなかった可能性があります。

 現在の日本代表には足もとが上手くてテクニックのある選手は多い一方、今回のアシストシーンのように相手の背後を取れてフィニッシュに関われる選手となると、伊東純也選手のほかには森下選手くらいしか思いつきません」

 確かに、来年1月に開催されるアジアカップでは対戦相手がローブロックを組んでの守備的な戦い方で臨んでくることが多く想定される。今の代表において希少な武器を持つのであれば、太田氏は最適解のポジションをどこになると考えているのか。

「2シャドーの一角はもちろん、右のウイングバック、点を取りに行きたい展開では右サイドのウイングも選択肢ですね。先日の代表戦では伊東選手が右サイドバックでプレーしたように、あの位置に森下選手を置いてもいいと思います。そうすれば伊東選手が1列前に行けて、攻撃のオプションは増えるでしょうから。

 上田綺世選手や後藤啓介選手と空中戦で勝負できるストライカーが今の代表には多いので、そういう選手たちを生かす意味でも森下選手はすごく重要なピースになるのではないかと感じています」

 このまま試合出場を続け結果も積み重ねていけば、次回の代表活動のメンバーに入り込んでいけるか。日本代表のオプション増加という観点からも、森下の継続的な活躍に期待したいところだ。

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太田宏介

太田宏介(おおた・こうすけ)/1987年7月23日生まれ。東京都出身。FC町田―麻布大学附属渕野辺高―横浜FC―清水エスパルス―FC東京―フィテッセ(オランダ)―FC東京―名古屋―パース・グローリー(オーストラリア)―町田。Jリーグ通算348試合11得点、日本代表通算7試合0得点。左足から繰り出す高精度のキックで、攻撃的サイドバックとして活躍した。明るいキャラクターと豊富な経験を生かし、引退後は出身地のJクラブ町田のアンバサダーに就任。全国各地で無償のサッカー教室を開校するなど、現在は事業を通しサッカー界への“恩返し”を行っている。

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