必然だった日本の敗戦「この連鎖はいつ終わる?」 英記者指摘…どこにもなかった「対等に戦えている感覚」

日本代表はブラジルに敗戦【写真:ロイター】
日本代表はブラジルに敗戦【写真:ロイター】

日本はブラジルに1-2で敗戦、マイケル・チャーチ氏が総括

 日本代表は6月29日(日本時間30日)、北中米共催ワールドカップ(W杯)の決勝トーナメント1回戦でブラジル代表と対戦し、1-2で惜敗した。かつてアジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ(W杯)を7大会連続で現地取材中の英国人記者マイケル・チャーチ氏が、この試合を総括した。

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 サッカーは残酷なスポーツだ。日本のファン、森保一監督、そしてチームにとって、その落胆はあまりにも現実的なものだろう。ブラジルは倒せる相手だった。しかし、結局のところ、歴史は繰り返された。

 2026年のブラジル戦も、2022年のクロアチア戦や2018年のベルギー戦と同じだった。値千金の先制点をもぎ取りながらも、それを手放してしまい、最終的には痛恨の、フラストレーションの溜まる、そして回避できたはずの敗退を喫する。

 このようなパフォーマンスをどう表現すべきか。確かに「勇敢」だった。しかし同時に「必然」でもあった。なぜなら、ブラジルが同点に追いついた時点で、勝者は目に見えていたからだ。後半に入ってゴールを決めそうな気配を漂わせていたのは、ただ1チームだけだった。

 前半の45分間、日本は素晴らしい戦いを見せていた。規律正しく、ハードワークを惜しまず、そして果敢だった。彼らはブラジルを格下に見せつけ、試合の主導権を握らせなかった。

 チーム一丸となって勤勉に守る森保ジャパンは、ワールドカップを5度制した王者に息をつく暇さえ与えなかった。冨安健洋は圧巻のパフォーマンスを披露し、チームの右サイドの守備を統率して、ヴィニシウス・ジュニオールをほぼ完璧に封じ込めた。

 佐野海舟のゴールは、嬉しい誤算だった。このMFはルーズボールに素早く反応し、最も劇的な形でブラジルを罰した。カゼミーロを軽々とかわすと、アリソン・ベッカーの横跳びも届かないゴール下隅へ、冷静にシュートを流し込んだのだ。

 そのゴールは美しく、今大会のベストゴールの一つとして称賛されることは間違いない。佐野はゲームを読む能力だけでなく、その冷静沈着さも見せつけた。フィニッシュの質は最高峰だった。

 しかし、ハーフタイムを境にすべてが変わってしまった。

 ブラジルが同点ゴールを狙って猛攻を仕掛けてくることは分かっていた。試合展開からも彼らのプライドからも、そうせざるを得なかったのだ。

 ブラジルが圧力を強めるにつれ、日本のディフェンスラインは下がっていった。深く、さらに深く。後半が進むにつれてブラジルには余裕が生まれ、鈴木彩艶の守るゴールを脅かし、日本を完全に背水の陣へと追い込んでいった。

 鈴木がブルーノ・ギマランイスのヘディングシュートをセーブし、その後、カゼミーロの決死のシュートを冨安がどうにかライン上でクリアした。プレッシャーは容赦なく高まり続けた。

 そしてついに、堤防が決壊した。

 ガブリエウが左サイドから上げたクロスがカゼミーロに渡る。今シーズン、マンチェスター・ユナイテッドで何度も見せてきたように、この老獪なベテランMFはヘディングシュートをゴールへ流し込み、ブラジルを当然のごとく同点へと導いた。

 レアル・マドリードのスター(ヴィニシウス)がついに冨安を突破した直後、鈴木がそのシュートをゴールポストに弾き当てたスーパーセーブは超一流だったが、もはや日本がこの試合を対等に戦えているという感覚はどこにもなかった。

 延長戦が目前に迫っていたが、たとえその30分間が残されていたとしても、森保監督が勝利への道筋を描き出せるとは到底思えなかった。選手層の厚さが試される中で、今回ばかりは日本にその深みが欠けていた。

 結局、勝負を分けたのはブラジルのカウンタープレスだった。田中碧がボールを奪われ、最終的にガブリエウ・マルティネッリが鈴木の牙城を崩してネットを揺らした。アディショナルタイム6分、万事休す。

 またしてもワールドカップが終わり、またしても決勝トーナメントの初戦で敗れた。日本にとって、まるで時間が巻き戻ったかのような(映画『グラウンドホッグ・デー』のような)既視感。この連鎖は、一体いつ終わるのだろうか。

(マイケル・チャーチ/Michael Church)



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マイケル・チャーチ

アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。

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