解任のアギーレ監督、「日本で仕事ができたことはとても幸せだった」

 

就任からわずか半年で契約が解除、「日本サッカーの将来の幸運を祈る」

 日本サッカー協会の大仁邦彌会長が3日、都内でハビエル・アギーレ監督の八百長疑惑に関する記者会見を行い、指揮官を解任することを発表した。

「W杯に影響が出ないようにリスクを排除するために、アギーレ監督との契約を解除する結論に至りました」

 大仁会長は会見の冒頭でこう語った。アギーレ監督はスペイン1部レアル・サラゴサを率いた2010-11年シーズン最終戦レバンテ戦で負ければ2部降格の可能性がある中、八百長に加担した疑いが持たれていた。

 昨年12月にはスペイン検察当局によって告発されたが、アギーレ監督は記者会見を開いて潔白を主張。1月のアジアカップオーストラリア大会に臨んだ。しかしこの日までにバレンシアの裁判所が告訴状を受理したことが確認されたため、協会首脳は3日午前に緊急会議を行い、2年契約の途中ながら解任の結論に達した。

 記者会見で報道陣に配布された資料には、アギーレ監督の解任を受けての言葉が添えられていた。

「日本で仕事ができたことはとても幸せでした。日本のサポーターのみなさまに声援に感謝している。日本サッカーの将来の幸運を祈っています」

 プレッシングなどのインテンシティ(強度)を全面に押し出したサッカーを標榜したメキシコ人指揮官はスペイン紙が「スペインサッカー史上初の裁判」と報じるほど世界のサッカー界を震撼させた疑惑の影響で、就任からわずか半年で監督の座から退くことになった。

【了】

 

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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