ブラジルに0-4完敗…前半は「最悪でもなかった」 日本代表、世界王者にホームで苦心

ブラジルに0-4で敗れたフットサル日本代表【写真:河合拓】
ブラジルに0-4で敗れたフットサル日本代表【写真:河合拓】

フットサル日本代表はFIFAランク1位のフットサルブラジル代表戦に0-4で敗れた

 フットサル日本代表は10月17日に行われた国際親善試合のフットサルブラジル代表戦に0-4で敗れた。日本はこれまで1分け20敗とブラジルに過去一度も勝てていない。しかも現在のブラジルは昨年、日本が出場権を逃していたウズベキスタンで開催されたFIFAフットサルW杯で優勝を飾っており、FIFAランクでも1位と名実ともに世界王者という強豪だ。

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 ブラジル代表から歴史的な初勝利を挙げた森保ジャパンに続けと、この一戦に臨んだフットサル日本代表だったが、前半4分に右サイドからFPピトが折り返したボールをFP石田健太郎がクリアしきれずに自ゴールに入れてしまい、オウンゴールで1点を先制される。その後も身体のサイズやフィジカルの強さに差がある相手から、ボールをなかなか奪えない。それでもGK田淵広史の好セーブで1点差を保っていたが、同17分には元名古屋オーシャンズのFPラファに追加点を許し、0-2で前半を折り返した。

 ハーフタイム時点でのこの点差について、高橋健介監督は「最高の想定ではありませんが、決して最悪でもなかった。失点も事故のようにボールがこぼれたものが2つで、そこまで自分たちの守備が崩されたわけではない。十分に巻き返せるという話をハーフタイムにしました」と、説明した。

 しかし、後半に入っても日本はなかなかボールを回収できない。後半3分には左サイドでピトが「自分の間合いだと思ってボールを奪いに行った」というFP甲斐稜人の股にボールを通してかわし、3点目を奪った。

 点差を広げられた日本は、ここから反撃に出る。甲斐や今回の招集メンバーで唯一の海外組であるFP内田隼太らがドリブルで仕掛けたが、GKウィリアンがセーブした。少しプレーの強度が落ちたブラジル代表は、マルコス・シャビエル監督がタイムアウトを取って選手たちに檄を飛ばした。

 このタイムアウトについて、世界王者を率いる名将は「勝っている状況でタイムアウトを取らない選手は多いです。しかし何かしら技術面、戦略面でタイムアウトを取る必要がある場合もあります。あのときは選手たちが若干リラックスした状態にあると感じたので、メンタル面での修正が必要と感じてタイムアウトを取りました。チームを引き締めて、日本が得点をする前に手を打ちました」と説明している。

 このタイムアウトで再びプレーの強度を取り戻したブラジルに対し、日本はGKを田淵からGK上原拓也に代えてGKの攻撃参加を生かして点を取りに行った。しかし、その上原がドリブルで相手にひっかかってしまい、カウンターから4失点目を許した。

 試合終盤、日本は決定機を作り、キャプテンのFP清水和也が強烈なシュートを枠に飛ばしたが、これもGKウィリアンの驚異的なセーブで防がれてしまう。残り5分を切ってからは内田をGKにしたパワープレーを仕掛け、5人全員で攻める展開をつくったが、最後までブラジルのゴールを割ることはできなかった。

 前回のアジアカップで史上初のグループステージ敗退という結果になった日本は、これまで国際親善試合をアジアのチーム中心に組んできた。今回、ブラジルという世界のトップ・オブ・トップと久しぶりに対戦したことで、この基準に合わせることに苦心した面もある。高橋ジャパンは19日に再びブラジル代表と対戦ができるため、この初戦の内容を修正し、2年ぶりのホームゲームでファンに届けられなかったゴール、そしてブラジルからの初勝利を目指す。

(河合 拓 / Taku Kawai)



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