母はパート2つを掛け持ち…ひとり親で育った過去 日本代表が兄と社会貢献「子供たちのために」

なでしこジャパンの宮澤ひなた【写真:柳瀬心祐】
なでしこジャパンの宮澤ひなた【写真:柳瀬心祐】

ひとり親の家庭環境で育った宮澤ひなたが

 イングランド女子1部のマンチェスター・ユナイテッドに所属するなでしこジャパンMF宮澤ひなたは特別な思いを持ちつつ、サッカー教室を開催している。過日行われたオンライン取材。神奈川県2部リーグ・久野FCでプレーしている兄の宮澤佳汰とともに各地で開催する『宮澤兄妹サッカーフェスタ』についての思いを語った。

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 宮澤自身はひとり親家庭の環境で育った。母親はパートの仕事を2つ掛け持ちしながらも、3歳年上の兄とサッカーに夢中になる背中を後押してくれた。幼い時から頑張れとは言わずに、いつも「楽しんでおいで」と応援してくれていたのだという。

 遠方からサッカー強豪校の星槎国際高校に通っていたときも、母親は近くの駅まで車で送迎し、おにぎりを持たせてくれた。U-20W杯で世界一になって持ち帰った金メダルを飾って愛おしそうに眺め、なでしこジャパンのメンバーに選ばれた時に抱き合って喜ぶなど、サッカーを通して育んだ母娘のたくさんの思い出がある。

 母から受けた大きな愛情やその経験から、宮澤は「子供たちがより元気にチャレンジできるような場所をもっと増やしたい、盛り上げていきたい」という思いを抱くようになった。

 兄妹の仲が良く、毎日会話をするうちに「公園でボールが蹴れない環境や、家庭の影響で、サッカーがやりたくてもできない子供たちのために、何かをしたいと話していました。楽しんでもらうのはもちろん、何かにチャレンジをする気持ちの大事さを教えられる機会になればいい」と、兄と一緒にサッカー教室を開催することに。これまでに、地元の神奈川県内や北海道など様々な場所で実際に教室を開いてきた。

 宮澤と兄のオフの期間を利用し「チャレンジを忘れるな」をテーマに、今後も宮城県や島根県などで開催を予定している。活動で得られた協賛金の一部は、サッカーをしたくてもできない子どもたちの環境を変えるための支援活動をする認定NPO法人「love.futbol Japan」に寄付する計画だ。

 2年後のブラジルW杯での優勝という目標に向かってチャレンジを続けている宮澤。社会貢献活動を通じ、その背中を見せることで多くの子どもたちを励まし、応援をし続けている。

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