現役高校生FWはまるでレジェンドFW? 代表OBも期待…「天性のものを持ってる」

【専門家の目|太田宏介】今季鳥栖で5ゴール決めている18歳FW新川志音
J2サガン鳥栖に所属する18歳FW新川志音は今季、現役の高校生ながら貴重な戦力としてリーグ戦5ゴールを記録している。元日本代表DF太田宏介氏も元同代表FWの名を挙げつつ「本当に迷いがない」と言及している。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)
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鳥栖のU-18チームに所属ながら2種登録選手としてトップチームでもプレーしている新川。7月の第23節大分トリニータ戦(2-1)で初ゴールを挙げ、クラブ最年少得点記録を17歳11か月6日に更新した。
28節のモンテディオ山形戦でもゴールを決め、次節ヴァンフォーレ甲府戦では2-2の後半アディショナルに値千金の決勝弾を奪った。そしてその次の熊本戦でも後半途中から出場すると同24分、左サイドでボールを持ちドリブルを開始。シザースを駆使してカットインから右足を振り抜くと、強烈なシュートはゴール右隅に突き刺さった。この試合ではPKも決め2ゴールをマークし勝利に貢献している。
太田氏は「すごく思うのは、ジュビロの時の後藤(啓介)君とかもそうでしたけど、やっぱりゴールを決めてからの成長スピードが特に10代の選手って素晴らしいなと。鳥栖は若い選手を育てるのがクラブとしてこれまでに実績もありますし、若い選手が継続的にゲームに出れる、そういう選手を出すっていうスタイルもすごく合っていて、のびのびとやってる印象を受けます」と、現在シント=トロイデンで活躍する後藤の名を出し、チームに合っていると言及した。
「プレーにも本当に迷いがない。思い切りがあって、昔の大久保嘉人さんみたいな。俺が俺がみたいな、そういう強い気持ちと18歳だからとか、高校生だからっていうのではなくて、なよなよしてないというか、堂々としている」と、元日本代表で、Jリーグや海外でも活躍した大久保氏を彷彿とさせる思い切りの良さを称賛している。
さらにここ最近ではゴールを量産している点や、プレースタイルについて、「個人で持っていく力と、左右両足いけるような気がしてて。ペナルティーエリア付近で持たせると非常に怖いですよね。クロスへの入り方もいいですし、自分のタイミングで合わせる技術であったりとか、すごくいいもの、天性のものを持ってるなって感じますね。嘉人さんみたいなプレーヤーになってくれたらすごく楽しみですね」と解説している。
鳥栖は現在J1昇格プレーオフ圏内6位の大宮アルディージャと同勝ち点で、得失点差で7位につけている。また、2位V・ファーレン長崎までも勝ち点6差と、自動昇格権も狙える位置にいる。
「継続的に出場機会を得て、ここからより期待のできる選手だと思いますし、鳥栖が昇格圏内の近いところに徐々に上がってきて、残り7試合ですもんね。まだまだ長崎のところであったりとか、数字上は全然まくれるチャンスがあると思うんで、こういう若い選手が活躍して、鳥栖が昇格するみたいな。そういう大逆転のヒーローであってほしいなと思いますけどね」

太田宏介
太田宏介(おおた・こうすけ)/1987年7月23日生まれ。東京都出身。FC町田―麻布大学附属渕野辺高―横浜FC―清水エスパルス―FC東京―フィテッセ(オランダ)―FC東京―名古屋―パース・グローリー(オーストラリア)―町田。Jリーグ通算348試合11得点、日本代表通算7試合0得点。左足から繰り出す高精度のキックで、攻撃的サイドバックとして活躍した。明るいキャラクターと豊富な経験を生かし、引退後は出身地のJクラブ町田のアンバサダーに就任。全国各地で無償のサッカー教室を開校するなど、現在は事業を通しサッカー界への“恩返し”を行っている。




















