新助っ人効果…「余裕を持って受けられる」 チームにもたらされる恩恵「練習が助けになった」

浦和Lが2-0で大宮に勝利
三菱重工浦和レッズレディースは9月28日にRB大宮アルディージャWOMENと「さいたまダービー」となったWEリーグ第8節のゲームを戦い2-0で勝利した。アカデミー出身の選手たちが多い構成のチームだが、選手たちは3人の外国籍選手が加入したことでの変化を前向きに捉えている。
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浦和は主な選手の供給元が下部組織で、その一体感はチームの武器になっていた。一方で、ここ数年は海外移籍も活発になり、国内の他クラブから選手を獲得することも少しずつ増えてきていた。そうした中、今季は2016年夏に数か月所属したオーストラリア人FWエミリー・ギルニック以来9年ぶりとなる外国籍選手が加入。カメルーン代表DFエスタ・マイ・キス、フランス人FWタンチュリエ・ローリーに加え、今月に入って加入の米ハワイ出身FWサンシャイン・フォンテスを合わせた3人が加わった。
この大宮戦ではエスタが後半から右サイドバックとしてプレーした。背後へ抜けだす相手に対してポジショニングで後手を踏むこともあるものの、多少の遅れを取り戻してしまうスピードや身体能力は、なかなか日本人選手に出せないものを見せていた。
2得点で勝利に導いたFW島田芽依はトレーニングでマッチアップすることも多いと話し、「足の出てくるタイミングや長さが全然違いますし、抜け出せたって思っても、やっぱり足が伸びてくるっていうところはすごいなと思います。それをトレーニングでやっているので、(試合の時に)自分の中で1つ余裕を持ってボールを受けられるようになってきたかなと。やっぱり(ポジショニングを)カバーできるポテンシャルがすごいなって思います。練習からその逆を取るじゃないですけど、いいポジションを常に取るところは意識しています」と話す。
エスタもまた島田との関係について「多分、私の長所はフィジカルだったりスピードだったりするので、今日の試合での2ゴールは練習が助けになったんじゃないかなと思いますし、それに加えて自分もすごくいい練習になっています」とした。
また、この日は登録メンバーを外れたローリーについて島田は「他の選手にないタイミングでボールが出てきます。かわして1つ目でクロスを上げてくれるところはすごい自分の中で大きくて、(ゴールに前に)すごく入りやすいタイミングですし、縦に速く行ける選手なので、もっともっとチームで生かせれば1つの武器になるんじゃないかなと思います」と、違ったリズムや文化でプレーしてきた選手が加入したことのメリットを話していた。
なでしこジャパンで国際試合も多く経験しているDF高橋はなは「彼女たちが異国の地に来てプレーするのは大変だと思いますが、逆に私たちにとっては、そういう血を感じられることで自分たちの幅が広がっていると感じます」として、「日常を変えるというのは、意識して何かを変えるということだと思います。その要因が何であれ、普段と違ったことが起こるのは本当に良いことだと思います」と話していた。
WEリーグ全体でもまだまだ外国籍選手は少ないが、こうした形で加入してくる選手たちの存在はリーグの発展や日本女子サッカーの成長にも重要な役割がある。そうした点でも、WEリーグを2回制している浦和がどう変化していくか注目される。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)





















