再び後半に失速「チョイスミスが多すぎる」 浦和が抱える課題…主力の訴え「改善は必要だと思います」

浦和は柏戦に続いて逆転負け
浦和レッズは8月27日の天皇杯準々決勝でFC東京に1-2で敗れた。直近のリーグ戦、柏レイソル戦から続く後半での逆転負けに、MF松尾佑介は「ビルドアップのチョイスミスが多すぎる」とチームの課題を指摘した。
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浦和は22日の柏戦で前半を2-0で終えながら、後半の4失点で2-4の敗戦を喫した。このFC東京戦では前半のゲームを制圧し、ボールを支配しながら攻撃を終えても敵陣で奪い返すようなプレーが多くあった。左サイドハーフでスタメン出場した松尾は「個人としてはサイドの守備をなるべくチャレンジするようにしました」として、「僕がチャレンジすることでコース限定するとか、ボールを回収できるっていうシーンを作っていかないと厳しいと思った。前でボールが取れることが多かったなと思っています」と守備の積極性がチームを支えたと話す。
FC東京のミスも多く、ボールを支配できたことで、前半の浦和には余裕も感じられた。そして、首尾よく前半42分に相手のミスを利した形からMF金子拓郎の先制ゴールが生まれた。
しかし、後半に向けFC東京が2人を交代させ、浦和のプレスに対してロングボールを増やすと、前半ほど高い位置で守れなくなっていく。さらに後半7分に同点ゴールが生まれると自然と勢いづく相手に浦和は後手に回っていく。余裕を失ってボールを下げては相手に詰められ、松尾らの前線の選手も難しい状態でボールを受ける場面が増えて、相手の勢いが増す一方だった。
この展開について松尾は「いつも通りですよね」と厳しい表情で切り出した。そして「(相手がプレスに来たら)ロングボールを使うとか、空いてるスペースを探さないといけないんですけど、うちのディフェンス陣がそれができないので、シンプルに変なとこでボールを奪われる回数が多くなってしまった。空いてるスペースは裏にあるんですけど、そこを使わないから。相手と同じように、ただ使えばいいだけなんですけど、ビルドアップのチョイスミスが多すぎるので、ああいう疑似カウンターみたいにいい形を作られてしまう」と、チーム状況を指摘する。
相手のプレスを受けて裏返す場面がなくなると、自陣側に全体が狭くなってしまう。松尾は「(ボールを)受ける側もしんどいし、いい時は裏と手前の使い分けができているんですけど、それができなくなる」として、「僕たちのビルドアップは基本的に相手がプレッシャーにきてくれると、1つずつ剥がしてはいけるんですけど、相手に持たされるとか、同数で勇気を持ってプレッシャーに来られる時にもろさを出すので、改善は必要だと思います。それは選手だけで変えるものではなくて、僕自身も行っていきたいですけど、意識の問題もあった」と振り返った。
そのなかで、後半半ばに勝ち越しゴールを許すと、最後の時間帯はパワープレーのようになり、松尾は中盤でボランチのようにボールを捌いていた。自身は「バランスもちょっとおかしかったんで、どうしても、ボールをみんな受けたがらないし、正しいポジションにいないんで、だったらセカンドボール回収だったり、中継役になった方がこの試合に関してはいいなと思いました。それは個人的に判断しました」と、そのプレーの理由を説明した。
マチェイ・スコルジャ監督は試合後の会見で「(同点ゴールになる)失点の後はチームがナーバスになってしまったと思います。落ち着いてプレーすることができなくなりました」と精神的な部分を指摘した。しかし、そのようなメンタル的な要素だけで解決する問題なのか。ピッチ上では違った戦術的な理由も感じられていたようだ。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)





















