J1の最新施設が「韓国にとってヒントになるか」 圧倒的集客力…母国の専スタと比較「価値ある教訓になる」

昨年開業したエディオンピースウイング広島に韓国が注目
近年、日本では多くのサッカー専用スタジアムが設立されている。そのうちの1つが、2024年に開場したエディオンピースウイング広島だ。韓国メディア「スポーツ朝鮮」は、サンフレッチェ広島の新本拠地に着目し、「韓国にとって新たなヒントになるか」と自国のスタジアム問題を解決するヒントになるのではないかと伝えている。
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ピースウイング広島ができるまで、広島は広島ビッグアーチを本拠地としていた。5万人の収容人数を誇る歴史あるスタジアムだが、広島の中心部から離れた位置にあり、陸上競技場を兼ねていることもあり、サッカー観戦の際には臨場感に欠けるなどの問題もあった。
ピースウイング広島について、「広島駅や原爆ドームに近い、市の中心部に建設された。Jリーグの多くのスタジアムが郊外に創られているのに対し、街中にあることで収容人数は2万8520人と減少しているが、2023年の平均観客収容数1万6128人から2024年には2万5609人に増え、今年は2万5456人に増加している。昨年は『新ホーム効果』が顕著だったが、今年はさらに興行成績が向上して、ほぼすべての試合が満員だ」と、集客面での効果に触れている。
韓国では、大邱FCが本拠地とする大邱フォレストアリーナという2019年3月に開場したサッカー専用スタジアムが、ピースウイング広島と同じようなスタジアムとして見られていたという。広島と大邱FCの境遇は似ており、地元に人気野球球団があり、スタジアムが郊外にあったことから集客に苦しんできたが、アクセスの良い新スタジアムができたことで集客力を高めた。しかし「大邱フォレストアリーナは『サッカー専用スタジアム』と分類されるが、ピースウイング広島は『スポーツと文化の複合施設』に位置づけられる」と、2つのスタジアムに決定的な違いがあると指摘した。
そして、ピースウイング広島を建設する際に意識されたことが、初めてサッカーを観戦に来た人がどんな試合展開になったとしても、スタジアムに来たことを楽しめるような工夫がされていたことを伝え、ピッチを囲むように作られているオープンコンコースがあることから、座席を離れてスタジアムグルメを買う時であっても試合が常に観戦できる状況になっていることに着目した。
韓国でも2000年以降に建てられたKBOリーグ(韓国のプロ野球リーグ)の多くのスタジアムは、このオープンコンコースになっているという。そして「2万人以上が収容できるこれらのスタジアムの登場で、KBOリーグには2年連続で観客動員数が1000万人を超える時代が到来した。しかし、Kリーグにこうしたタイプのスタジアムはまだ建設されていない。最近建設された大邱フォレストアリーナも、ピッチとコンコースが独立している」とした。
Kリーグも新型コロナウイルスのパンデミック明けは集客が好調であり、2023年には初めて300万人の観衆を集め、翌年も340万人に増加した。しかし、今年は集客にやや陰りが見えるなか、記事では「スタジアムが『試合観戦』だけのためのものではなくなり、多目的な空間になっている今、KBOリーグやピースウイング広島の事例は、Kリーグにとって価値ある教訓になるだろう」と、記事をまとめている。
(FOOTBALL ZONE編集部)





















