U-23アジア杯グループB第2節が開催

　パリ五輪最終予選を兼ねたU-23アジアカップは現地時間4月19日、グループB第2節の中国対韓国の一戦が行われ、韓国がFWイ・ヨンジュンの2得点により、2-0と勝利した。

　韓国は今大会の初戦でUAE（アラブ首長国連邦）と対戦。終始ペースを握りながら決め手を欠く展開になったものの、後半アディショナルタイム4分、コーナーキックからイ・ヨンジュンが決勝ヘディングシュートを叩き込み、苦しみながらも1-0の白星スタートを切った。

　一方の中国は、日本との初戦で前半8分に先制を許す展開となったなか、同17分にDF西尾隆矢がMFジャ・フェイファンに肘打ちを見舞い一発退場となったことで、その後は数的優位のなかで試合を進めた。それでもチャンスをものにできず0-1と黒星スタートでグループ2戦目を迎えた。

　試合は立ち上がりから球際で激しい攻防が繰り広げたなか、徐々に中国がペースを握る。前半15分には高い位置でボールカットしたFWベヘラム・アブドゥウェリが独走。GKと1対1のチャンスを迎えたが、シュートは相手GKに阻まれ先制のチャンスを逃すと、直後にもMFタオ・チェンロンがエリア内から際どいシュートを放ったがゴール右へ外れる。

　劣勢に立たされた韓国も徐々に反撃を開始。前半30分、MFオム・チソンの左クロスに対してMFカン・ソンジンがファーサイドで合わせようとした好機は相手DFのクリアに遭うも、同34分に均衡を破る。ゴール前でのパス交換からペナルティーエリア内右に抜け出したイ・ヨンジュンが2試合連続弾を右足で突き刺し、1-0と先制した。

　ハーフタイムを挟んで迎えた後半も序盤は韓国が勢いを見せる。同5分、中国ゴール前へ攻め込むと、ペナルティーエリア内右で味方からラストパスを受けたカン・ソンジンが右足で狙う。ニアサイドに放たれたシュートは右ポストに当たって外れ、追加点とはならなかった。

　虎視眈々とチャンスを窺った韓国は後半24分、またもイ・ヨンジュンが躍動。中盤から左サイドに展開し中国ゴールへ迫った流れで、左クロスをペナルティーエリア中央で受けると相手2人のマークを受けながらも左足シュートを突き刺し、今大会3点目のゴールで2-0とリードを広げた。

　その後、意気消沈した中国を尻目に韓国が危なげない試合運びを見せて2-0のまま終了。韓国はこれでグループ2連勝の勝ち点6に伸ばし、ベスト8進出へ一歩前進した。一方、日本戦に続き決定力不足に泣いた中国は2連敗となり予選敗退の危機に瀕する形となった。なお、同グループの日本はUAEに勝てば決勝トーナメント進出が決定する。

　パリ五輪のアジア出場国枠は「3.5」。各組の上位2か国が決勝トーナメントに進出し、そこから勝ち上がった上位3か国に五輪出場権が与えられる。なお、4位はアフリカ予選4位のギニアとのプレーオフに回るレギュレーションとなる。