北朝鮮との五輪最終予選、第1戦開催地は試合のわずか3日前に正式決定

　なでしこジャパン（日本女子代表）は2月24日、北朝鮮とのパリ五輪アジア最終予選・第1戦に臨み0-0の引き分けで試合を終えた。JFA（日本サッカー協会）の田嶋幸三会長がコメントを寄せ、試合のわずか3日前に中立地開催が決定する不手際への対応に含みを持たせた。

　日本はパリ五輪出場権を懸けたアジア最終予選で当初、第1戦を北朝鮮の平壌（金日成競技場）、第2戦をホーム（28日／東京・国立）で行うとされていたが今月8日、JFAは試合運営面の問題から第1戦の開催地が未定となったことを公表。AFC（アジアサッカー連盟）より正式な通達がなされないなか、20日に中立地開催を見込んでサウジアラビアのジッタへ移動した。

　中立地開催が正式に決まったのは、試合のわずか3日前（21日）。イタリア1部ASローマに所属するDF熊谷紗希らは一度、イタリアから日本へ帰国後、中東へ再び空路で移動を余儀なくされる事態に。五輪出場権が懸かった重要な戦いへの影響が懸念され、AFCの統制力には疑問の目が向けられていた。

　田嶋会長は、厳しい環境のなかスコアレスドローで終えたなでしこジャパンの戦いについて「相手も非常に良いチームで、後半になってギアを変えてプレーしてきたが、日本も選手交代をしながらしっかりと対応していた」と評価。異例の“ドタバタ”開催に関しては「ピッチ外のことについてはJFAでしっかりと対応していきたい」としている。

　五輪本大会の切符を懸けたホーム（国立競技場／28日）での第2戦に向けては「なでしこジャパンらしいサッカーでパリオリンピックの出場権を獲得してくれると信じている。来週水曜日、28日の国立競技場には多くの方にお越しいただき、ホームの雰囲気と応援で選手たちの後押しをお願いいたします」と述べた。