スコアレスドロー北朝鮮戦、試合終盤にアクシデント

　なでしこジャパン（日本女子代表）は2月24日、北朝鮮とのパリ五輪アジア最終予選・第1戦に臨み0-0の引き分けで試合を終えた。後半は相手の圧力を受ける場面が多かったなか、スポーツチャンネル「DAZN」で解説を務めた元なでしこジャパンDF岩清水梓は試合終盤のアクシデントに「リスクあったと思うんですけどね」と誤算に思わず頭を抱える場面があった。

　中立地・サウジアラビアでの一戦で日本は序盤からボールを持ちながら、5バックで守備を固める北朝鮮を崩せない展開に。積極的なプレスや球際での果敢なチャレンジに苦戦する状況も見られ、前半25分過ぎには自陣でのミスから枠内ミドルを放たれるなど難しいゲームになった。

　後半は北朝鮮が日本ゴールへ迫る場面が増え、同27分には左サイドから攻め込まれてクロスに合わせられたヘディングシュートがクロスバーを直撃するあわやの場面も。さらに同44分には思わぬアクシデントに見舞われる。左サイドバックの古賀塔子が競り合いの場面で足を負傷。ピッチ外での治療を余儀なくされた。

　この時点で日本は、3つの交代枠をすべて使い切っており、苦しい時間帯で10人での戦いを強いられる。岩清水は「古賀選手、結構きつそうなんですよね。きつそうな動きはしているので」と、直前のプレーに違和感を覚えていたことを明かしたうえで、思わず頭を抱えた。

「いやー使っちゃってます？　きついなぁ。リスクあったと思うんですけどね。クロスの対応も結構きつそうにやっていたので」と岩清水。古賀が治療を終えてピッチに戻ったなかで日本は無失点に抑えられたものの、終盤は失点リスクがあったのも事実。DFならではの視点から選手交代のマネジメントに物申していた。

　五輪本大会を懸けた戦いは、ホーム（国立競技場／28日）での第2戦ですべてが決する。攻撃が機能不全に陥った第1戦の改善はもちろん、ピッチ上のアクシデントにも目を行き届かせた緻密な采配が勝負のカギを握っているとも言えそうだ。