日本は「現実に戻された」 戦術の課題を海外指摘「こだわり続ければまた痛い目を見る」

アジア杯グループリーグ第2戦でイラクに1-2で敗戦【写真:2024 Asian Football Confederation (AFC)】
アジア杯グループリーグ第2戦でイラクに1-2で敗戦【写真:2024 Asian Football Confederation (AFC)】

アジア杯グループリーグ第2戦でイラクに1-2で敗戦

 森保一監督率いる日本代表は、1月19日に行われたアジアカップのグループリーグ第2戦でイラクに1-2で敗れた。今大会の優勝候補筆頭に挙げられていた日本が早くも黒星を喫したことを受け、中国のサッカーメディア「足球報」も「大波乱! ドーハの悲劇再び、日本神話の終結」と報じている。

「足球報」の記者である寒冰(ハン・ビン)氏は、「30年前の1993年10月、日本がイラクに後半アディショナルタイムに追いつかれた“ドーハの悲劇”でMFとしてプレーしていた森保一は、30年後監督としてまた“ドーハの悲劇”を体験してしまった。1年間ドイツ、スペイン、トルコ、ペルーなど世界の強豪に連勝してきた日本だが、この敗戦で日本神話は泡となり、現実に戻された」とし、森保監督の戦術を敗因の1つに挙げた。

「森保監督はヴィッセル神戸でJリーグ優勝したGK前川黛也ではなく、自信が欠如しているGK鈴木彩艶を起用。また、トップ下が適任のMF南野拓実を左サイドで起用し、トップ下のMF久保建英は身体が強くなく、フィジカルに優れたイラクの欧州出身ボランチと対抗できなかった(イラクの先発MFフランス・プトロスはデンマーク出身、MFアミル・アルアマリはスウェーデン出身)。そして、イラクの身長189センチの長身FWアイマン・フセインに対して日本はDFの高さ不足を露呈した」

 また、記事ではイラクについて、「選手の市場評価額はそれほど高くないが、スタメンのうち5人が欧州系の選手だ。前述のMF2人に加えて、FWユセフ・アミン(元U-19ドイツ代表)、DFホセイン・アリ(元U-21スウェーデン代表)、DFレビン・スカラ(スウェーデン系)、途中出場も3人が国外でプレーしており、決して弱くない」と評価した。

 最後に「この試合は、アジア各国に日本の弱点を露呈した。高さのあるセンターフォワードの不足と、フィジカルコンタクトの弱さ。日本のポゼッションは優勢を勝利に結び付けられない。この試合で問題を解決できず、現在の戦術にこだわり続ければ、日本はまたアジアのクラブ相手に痛い目を見るかもしれない」と、まとめた。

 イラクの勝利は驚きとともに、日本対策のヒントをアジア中に知らしめ、「日本は決して勝てない相手ではない」の印象を植え付けたようだ。

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AFCアジアカップカタール2023
グループリーグ第3戦
日本代表 vs インドネシア代表
日時:1月24日(金)20時30分キックオフ
ゲスト:小野伸二
解説:槙野智章
現地リポート:佐藤寿人
実況:野村明弘
配信:DAZNにて独占ライブ配信
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