森保ジャパンは本当に盤石なのか? 怒涛の6連勝24発でも浮かぶ2つの不安要素【コラム】
6月から6連勝を記録中
森保一監督率いる日本代表は10月シリーズでカナダ代表戦(4-1)、チュニジア代表戦(2-0)で勝利を収めて、6月からの連勝を6へと伸ばした。6戦24発5失点と圧倒的な数字を残して11月から始まる北中米ワールドカップ(W杯)アジア予選、来年1月のアジアカップに臨む。W杯まであと3年に迫るなかで、今の日本代表の課題は何なのか、考察する。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)
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10月シリーズでは負傷、コンディション不良の選手が多くいるなかで特に左サイドバック(SB)、左サイドの人材難に陥った。MF三笘薫が不参加となり、MF中村敬斗がカナダ戦で左足首を負傷、左SBのDF伊藤洋輝も腰痛で途中離脱した。DF中山雄太も大怪我から復帰したばかりだった。そのなかでも、DF町田浩樹が左SBをこなしたり、MF旗手怜央が左サイドを務めたりと、選手それぞれがマルチな才能を発揮してアジア予選やアジア杯に向けてのテストが行えた。
2列目は熾烈なポジション争いを繰り広げ、最終ラインではDF冨安健洋、DF板倉滉のセンターバック(CB)コンビに加え、DF谷口彰悟、町田も安定したプレーを見せた。右SBのDF菅原由勢は絶対的な存在ながら、DF毎熊晟矢の台頭もある。1トップもFW上田綺世、FW浅野拓磨、FW古橋亨梧ともそれぞれが特徴を見せた。
そのなかで、不安要素が残るポジションの1つがGK。今回招集された大迫敬介、鈴木彩艶は経験値を積んでいる途中。ここからこの2人を中心に切磋琢磨していくことだろう。
もう1つはボランチだ。MF遠藤航とMF守田英正のコンビは盤石で、逆に言えばこの2人に代わる選手がなかなか出てきていない。10月シリーズでも戦力的価値が際立った一方で2番手との差がある。冨安や板倉もできるポジションではあるが、MF伊藤敦樹やMF田中碧らが遠藤&守田をさらに脅かしてもらいたい。
アジア杯など短期間の大会ではターンオーバーもしていかなければいけない。森保監督の第2次政権でサブ組の底上げはかなりできているが、あえて課題を述べるなら遠藤&守田レベルのボランチが出てくると高いレベルで2チームが作れることになる。