森保ジャパン、2列目「序列変動」は起こりうるのか 10月シリーズのメンバーから読み解く展望【コラム】

森保ジャパン2列目の序列変動を考察【写真:ロイター】
森保ジャパン2列目の序列変動を考察【写真:ロイター】

10月シリーズではカナダ代表とチュニジア代表と対戦

 森保一監督率いる日本代表は10月の国際親善試合でカナダ代表とチュニジア代表と対戦する。森保監督は今回、10番のMF堂安律と9月のドイツ戦で躍動したMF鎌田大地を選外に。また、常連のMF三笘薫は体調不良で不参加となった。そのなかで、第1次政権の立ち上げ当初から招集されていたMF南野拓実がカタール・ワールドカップ(W杯)以来、11か月ぶりに復帰。11月から始まる2026年北中米ワールドカップ(W杯)予選、来年1月のアジアカップに向けての強化試合で序列の変動は起こるのだろうか。特に競争の激しい2列目に焦点を当ててメンバー選考から読み解いていく。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)

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■右サイド

 伊東純也、久保建英、そして今回選外となった堂安が候補に挙がるポジション。森保ジャパンの中でも先発争いの競争がひときわ激しいポジションだろう。今回、堂安について森保監督は珍しく「個々というよりもメディカル間やチーム同士で確認した結果、コンディション不良ということで見送った」と選外になった理由を説明。また、今回は南野が復帰したなかで10番が不在ということもあり、“堂安の10番”というメッセージにも受け取れる。それでも、現状はクラブでも好調な伊東と久保が1番手争いを繰り広げていることには変わりないだろう。久保本人だけではなく、森保監督も適正ポジションは「右ウイング」と話しており、伊東と2人で互いに特徴を生かしながら切磋琢磨していく。

■トップ下

 森保ジャパン第2次政権はスタートのシステムを「4-1-4-1」「4-2-3-1」を主に起用。久保や今回選外となった鎌田と堂安、復帰の南野らが候補となるなかで、トップ下タイプの選手はインサイドハーフとしてもプレーすることがマストとなる。スタートが「4-1-4-1」でも守備では「4-2-3-1」に可変しつつ臨機応変に対応するなかで、柔軟な役割が求められる。ボランチは遠藤航と守田英正のコンビが序列の最上位に君臨するなかで、守田とインサイドハーフを形成して、より攻撃に絡み厚みをもたらす。インサイドハーフでは旗手怜央もプレーできるため、久保と鎌田に続く序列は定まりきっていない。11月のW杯予選では登録選手が23人。10月シリーズの活躍次第で、生き残れるかが懸かってくる“サバイバル”ポジションの1つだ。

■左サイド

 三笘の存在は大きく、森保ジャパンの中では数少ないしっかりと定位置を掴み切っている1人。次点で23歳の中村敬斗に期待が懸かる。国際Aマッチ3試合3ゴールと短い出場時間のなかで圧倒的な決定力を誇っている。10月シリーズでは三笘が体調不良で不参加となったため、森保監督はカナダ戦の先発起用を明言。ここで結果を残せば、第2次政権後に4回連続招集されている中村もW杯予選に向けて存在感を高められるはずだ。

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