横浜FMエドゥアルドのPK判定は「無謀なチャレンジ」 日本代表OBは妥当性に賛同「取られてもしょうがない」

神戸戦のPK判定を検証【写真:徳原隆元】
神戸戦のPK判定を検証【写真:徳原隆元】

ノーファウル判定がVAR→PKにジャッジ変更

 スポーツチャンネル「DAZN」の判定検証番組「Jリーグジャッジリプレイ」は、9月29日のJ1リーグ第29節、横浜F・マリノスとヴィッセル神戸の試合にフォーカス。ここでは、PK判定は妥当かどうかが取り上げられた。

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 前半19分、神戸がセットプレーの2次攻撃でゴール前にボールを入れるとFW武藤嘉紀が左足ボレーを狙ったが、DFエドゥアルドの左足がシュートを放った直後の武藤の足に接触。西村雄一レフェリーは当初ノーファウルとしていたが、清水勇人VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の進言でオンフィールドレビューが行われ、PKにジャッジ変更となった。そして、カードの提示はなかった。

 ゲスト出演した林陵平氏は「流れの中では少しファウルかどうか確認できなかったが、VARが介入してみてみると足の裏でいっているのでファウルは妥当かなと。カードが出てもおかしくない」と話した。同じくゲスト出演した南葛SCの今野泰幸は「僕もVARがないとファウルにするのは難しいかなと。一瞬過ぎて。エドゥアルド選手は武藤選手を傷つけようとやったプレーではないし、ボールに行こうとしたところに武藤が振ってきて、武藤が足の裏を蹴っている状況でもあるかなと。でも、VARで見るとファウルを取られてもしょうがない。気持ちは分かるけどPKですね。そして、かわいそうだけどカードですね」と話した。

 元国際審判員・プロフェッショナルレフェリーの家本政明氏は、「PKですね。ノーマル(スピード)で見ていてもPKかなと思って、笛が鳴らなくて、ボールに当たったのかな。ボールの軌道がバックスピンというか、もしかしたら挟んだような形でエドゥアルド選手もボールにコンタクトしたのかなと。その後にアップの映像が来て、VARがすぐ入るなと。リプレイの時にレフェリーはいい角度で見ているので、どう見たのかなと思った」と話した。

 一方で、どちらが先にボールに触ったかによってジャッジが変わるかどうかについては「可能性はありますが、プレーの仕方。蹴ってくる方向に足の裏を向けている。足の横なら危険性は下がるけれども、足の裏は大きなダメージを与える可能性が高まる。スパイクの裏でいくということは、ボールに当たってもその後に(相手が足を)振ってくる。その軌道上にあるから配慮がないというのが競技規則。イエローカードですね。間違いなく無謀なチャレンジと言える。結果的に相手に大きなダメージと負傷のリスクを与えた」と話した。

 また、そのPK判定後にエドゥアルドが3回立て続けにファウルを犯し、繰り返しの反則によるイエローカードの提示はなかった。一方で、その直後に横浜FMのFWヤン・マテウスがファウルを受けた場面ではMF扇原貴宏には即座にイエローカードが出た。こうしたゲームコントロール、マネージメントも話題になった。

 今野はエドゥアルドの3つのファウルについて「1つ1つのファウルにイエローカードはないけど、短時間で3回繰り返している。2回目で(レフェリーが)注意をしているのに3回目でガツンと行ってしまっているので、そこでイエローカードで良かったと思う。」と話した。また、林氏は「僕も3つ目のシーンでカードを出していいのかなと思う。扇原選手の1回目と、(エドゥアルド選手の)3回目は形も似ている。そうなると、3回は何だったのとなる」とコメント。

 家本氏は「エドゥアルド選手の2つ目、ここが態度に対する注意なのか、PK含め5分くらいで3つ目のファウルに対する注意なのか。点の注意なのか線なのかで変わってくる。『さっきから続いていますよね』として、3つ目のところで」と、イエローカードの提示を推奨。一方で、その繰り返しの反則という項目については「繰り返しの定義に明確な回数や反則のパターンはない」として、短時間に反則が続く場合や、大きなインパクトのあるものが時間をおいて続いた場合にカードを出すとした。

 一方で「もしかすると、PKのところでイエローカードが出ていたらここに至っていない可能性があった。選手は1枚カードをもらうと慎重度が変わる。それプラス、連続しているときにイエローカードが出ていたらコミュニケーションを取る時にそうも言える。周りも考えるだろう。マネージメントとしては、もう少しやりようがあったかなと」と、PK判定の際にカードを提示しなかった影響に触れていた。

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