世界的な関心度が上がっている女子サッカー、W杯での日本の躍進にも注目

　なでしこジャパン（日本女子代表）は8月11日のオーストラリアとニュージーランドで共催の女子ワールドカップ（W杯）準々決勝で、スウェーデンと対戦する。決勝トーナメントに入りさらに盛り上がる今大会について、海外紙は「女子サッカーの進化」を特集したなかで日本の躍進にも触れた。

　2011年以来の優勝を狙う日本は、グループリーグで3戦全勝の好スタート。無失点でベスト16へと進んだ。ノルウェーとの決勝トーナメント1回戦では失点してしまったものの、3-1で見事勝利。11日にFIFAランキング3位の強豪スウェーデンと対戦予定だ。

　オーストリア紙「Kleine Zeitung」は、今大会で示されている女子サッカーの進化について特集。「すべての期待を上回っている。反響は平均以上で、試合の質は着実に高まっている」と全体のレベル上昇を伝えつつ、現時点での優勝候補に日本の名前を挙げている。

　記事ではまず今大会の「世界的な関心の高さ」に着目。観客数は予想をはるかに超え、4万人以上の観客を動員した試合が13試合もあったという。加えてライブの平均観客動員数も2万5000人を超えたと伝えている。

　そのうえでFIFAランキング2位と1位のドイツとアメリカの敗退、そしてコロンビアの勝ち上がりを「まさかのサプライズ」と綴り紹介。こうしたなか、現時点の優勝候補とされたのが日本だった。

　同紙は「ここまでのパフォーマンスから、特に際立っているチーム」となでしこジャパンを称賛。「フランスはもちろん、オランダ、スペインも侮れない」としつつも、具体的な数字も引き合いに優勝候補に挙げた理由を並べている。

「スペイン戦では20％ほどのポゼッションで4-0の大勝を収め、ノルウェー戦では60％のほどのポゼッションで3-1の勝利を収めた。日本は絶好調で、毎回戦術的で遊び心のあるプレーを披露するだけでなく、非常に柔軟なプレーも見せている」

　記事は最後に「戦術面でも女子サッカーは急速な進化を遂げ、劣勢に立たされたチームも守備的なプレーにとらわれなくなった」と女子サッカー全体の進化を指摘し締め括る。そのなかでも、日本を優勝の筆頭候補として注目していた。