イニエスタ離脱後に失速するバルサ

　一方、レアルとの勝ち点差を詰めたいホームのバルサも、万全の状態とは言い難い。以下がバルサの負傷者リストだ。

MFアンドレス・イニエスタ：膝内側靱帯の損傷→出場微妙

DFジョルディ・アルバ：ひざと腓骨の挫傷→出場微妙

DFジェラール・ピケ：足首負傷→出場可能

DFジェレミー・マテュー：ふくらはぎ痛→出場可能

DFサムエル・ウムティティ：ハムストリング痛→出場微妙

アルダ・トゥラン：インフルエンザ→出場可能

　何よりも気になるのが、バルサ自慢のポゼッションサッカーを司るイニエスタの状態だ。第9節バレンシア戦（3-2）で相手マーカーのタックルによってひざを痛め、全治6～8週間の離脱が決まった。その期間でバルサは勝ち点を伸ばしきれず、直近のレアル・ソシエダ戦（1-1）ではボール支配率が今季初めて相手を下回るなど、その存在感の大きさが改めて浮き彫りになっている。またアルバやピケら最終ラインの主力が、ことごとく“病み上がり”なのも気になるポイントとなる。

　クラシコの主役候補であるバルサの「MSNトリオ」やFWクリスティアーノ・ロナウドらは、負傷もなく大一番に臨める。そんな彼らを支える名手たちがどこまで戦列に復帰できるのか。そこが勝敗の行方を左右する、一つのポイントになりそうだ。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文　text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images