J30周年ベストゴール発表! エムボマ伝説ボレー弾、俊輔FK、レオナルド華麗スーパー弾など選出

J30周年ベストゴールが発表(写真はイメージです)【写真:徳原隆元】
J30周年ベストゴールが発表(写真はイメージです)【写真:徳原隆元】

「Jリーグ30周年記念イベント」を実施、6つのベストゴール発表

 Jリーグは1993年に開幕戦が行われて30周年の記念日にあたる5月15日に東京都内で「Jリーグ30周年記念イベント」を実施。「J30ベストアウォーズ」のベストゴール部門は6つのカテゴリー別にファン・サポーターによる最多投票のものが選出。元日本代表MF中村俊輔の代名詞でもある左足フリーキックなどが受賞した。

「ボレー/オーバーヘッド部門」を受賞したのは、ガンバ大阪に所属した当時のカメルーン代表FWパトリック・エムボマだった。1997年のベルマーレ平塚(当時)戦でエムボマはJリーグデビュー戦に臨んだ。シュートの前にリフティングで相手をかわしたところから含めてのスーパーゴールとして名高い一撃は、Jリーグの歴史に名を残した。

「テクニカル部門」では、95年の横浜フリューゲルス(当時)戦で鹿島アントラーズのMFレオナルドが決めた、リフティングをしながら相手をかわしていって決めたシュートが選出された。前年のアメリカ・ワールドカップ(W杯)で優勝に貢献したバリバリのブラジル代表がやってきてJリーグでプレーしていたことには時代も感じさせるが、それに違わぬ見事な技術を見せたものになった。VTRのメッセージでレオナルドは「一番美しいゴールに選ばれて嬉しい。日本との絆は非常に強く、良い思い出と経験が多く浮かび上がってきます。このゴールは僕と日本、Jリーグの絆を示すもの。心からJリーグの発展を願っている」とコメントを寄せた。

 また、「ミドル/ロングシュート部門」では、2007年に横浜FCのFW久保竜彦が浦和レッズ戦で決めたスーパーゴールが選出。前年の優勝クラブに昇格初年度の横浜FCが挑んだ開幕戦だったが、ゴールに正対せず90度かそれ以上に体をひねりながらのシュートながらも30メートル以上の距離を感じさせない弾道でゴールに突き刺さった。選出にあたり「嬉しいです。打ってみようかなと思って。覚えてもらっていて嬉しいです」と、口数の少ない「久保節」で淡々と振り返った。

「フリーキック部門」では、16年のガンバ大阪戦で横浜F・マリノスの中村が決めたフリーキックが選出。イタリアやスコットランドでのプレーを経て日本復帰した後の円熟味を増していた時期だったが、全く輝きを失わない左足から放たれた正確な一撃だった。このシーズンでは、当時の日本代表GKたちから次々にフリーキックを決めたことでも話題になっていた。受賞した中村は「投票、評価していただいて光栄です」とコメント。「練習の時に染みつかせて、難しい方がワクワクする」と、そのメンタルの作り方を話していた。

「ヘディングシュート部門」は、14年に当時モンテディオ山形のGK山岸範宏がジュビロ磐田戦で決めたもの。J1昇格プレーオフのゲームでゴールが必要な後半アディショナルタイムに攻撃参加したものだが、ニアサイドに走り込んでコースを変え、ファーサイドのサイドネットに吸い込まれるという技術的にも非常に難しいもので、試合の状況と相まってインパクトの強いものだった。このゴールで勢いに乗った山形はJ1昇格まで突き進んだ。選出を受け「当時のチームメートやスタッフにも感謝の思いがある」と話し「正直なところ、自分で決めるつもりはなかった。僕が前線にあがって1人でも引き付けてスクランブルを起こせればという思いで、まさかだった」と、その秘話を語った。

 最後に「その他(パスワークなど)部門」では、川崎フロンターレが18年のヴィッセル神戸戦でMF大島僚太のゴールで締めくくったものが受賞。川崎の代名詞とも言える正確なパスの連続で敵陣をかいくぐっていったゴールは、鮮烈な印象を残したようだ。大島はVTRメッセージで「フロンターレだからこそのプレー、取れたゴールだった。普段から練習でやっていたことがそのまま出せたゴールだった、非常に光栄です。Jリーグの素晴らしさ、スポーツの素晴らしさを伝えていきたい」とコメントしていた。

 惜しくも受賞を逃したゴールの中にも多数のJリーグの歴史を彩ってきたものがあった。その中で厳選されたゴールはどれも強く印象に残り、また初めて見る人々にも当時の名手たちの鮮やかな技術をアピールするものになっただろう。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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