J1浦和、名古屋戦の座席騒動に声明 “書き換え”指摘に反論「認識はございません」

名古屋と浦和の一戦で違反行為が確認(写真はイメージです)【写真:徳原隆元】
名古屋と浦和の一戦で違反行為が確認(写真はイメージです)【写真:徳原隆元】

公式リリースで表明「本来は閉じられた場で行われるべきもの」

 J1浦和レッズは4月12日、名古屋グランパスがリリース発信した「浦和レッズ戦における浦和サポーターの違反行為について」の記載において、認識とは異なる点があったと声明を発表した。「クラブ間で合意した内容を独自に書き換え」との既出事項に関して、「認識はございません」と反論している。

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 9日に行われた名古屋対浦和では、浦和サポーターが応援する座席を巡って主催の名古屋による運用変更やチケットの振り替えという事態が発生。浦和は公式SNSで「3/28(火)までに名古屋戦の2階アウェイ指定席チケットをご購入され、1階アウェイ指定席への振替券を取得できていないみなさまは、豊田スタジアムアウェイ指定席入場口付近の浦和レッズクラブスタッフへお声がけください。1階アウェイ指定席でご観戦いただけますよう、サポートいたします」と案内を行った。

 名古屋はリリースにおいて「Sスタンド運用変更に伴う浦和レッズの各種発信においては、クラブ間で合意した内容を独自に書き換え、以下のように事実と異なる認識を与えてしまう発信となることがありました」として、その1つの項目を「チケット振替の対応について、当初から振替に必要な座席数を確保し、試合当日のスタジアムでは名古屋グランパスが対応することを両クラブで確認を終えていたにもかかわらず、浦和レッズのスタッフが振替対応を行うと誤認させるような発信」と発表し、その点について両クラブ間で真っ向から対立していた。

 この点に関して、浦和は「浦和レッズからの発信内容について、使用文言等の事前合意が存在していたという認識はございません。『書き換え』という表現は相互に添削を行うなどのプロセスがあった場合に用いられるべきであると考えており、一連の弊クラブによる発信内容はそれに当たらないと認識しております」と反論した。

 また「チケット振替の対応について、当初から振替に必要な座席数を確保し、試合当日のスタジアムでは名古屋グランパスが対応することを両クラブで確認を終えていたにもかかわらず、浦和レッズのスタッフが振替対応を行うと誤認させるような発信」に関しても、「あたかもスタンドプレーであるかの様なご指摘は事実に即していないと考えております」などと、名古屋側の対応に異論を展開した。

 なお、これらの発信経緯について「本来こうした企業間の認識合わせはウェブサイトやSNSを通じてではなく、面着、文書またはEメール等を用いて閉じられた場で行われるべきものと思料いたしますが、名古屋グランパス様によります上記発信がそうした形で行われてしまっていることから、それによってご不安やご不満をいだかれた浦和レッズのファン・サポーターのみなさまのお気持ちに寄り添いたく、同様にウェブサイトおよびSNSに本内容を掲載させていただきます」と明らかにしている。

浦和のリリース内容1(名古屋リリース抜粋部分)

【名古屋グランパス様リリース抜粋①】
「クラブ間で合意した内容を独自に書き換え」

浦和レッズからの発信内容について、使用文言等の事前合意が存在していたという認識はございません。「書き換え」という表現は相互に添削を行うなどのプロセスがあった場合に用いられるべきであると考えており、一連の弊クラブによる発信内容はそれに当たらないと認識しております。

【名古屋グランパス様リリース抜粋②】
「3/19(日)の浦和レッズ発信から試合開催まで追加の協議を行った事実はないにもかかわらず、2階から1階への座席位置変更の協議を継続しているかのような発信」

浦和レッズによる発信内容は「協議を行なってまいります」としており、「行なっています」「行いました」と記してはおりません。加えて、当該発信以降にも弊クラブからは協議を持ちかけていたという事実には触れず、弊クラブからEメールにて、2階席での立ち見の安全性に関する名古屋グランパス様から関係各所への確認の有無に触れた際にも、その点にはご回答をいただけなかった経緯もありながら、結果的に協議が実現しなかったことを理由に弊クラブがファン・サポーターのみなさまに対して虚偽の報告を行ったという受け取り方もできてしまうこちらの表現は不適当であると考えております。

浦和のリリース内容2(名古屋リリース抜粋部分)

【名古屋グランパス様リリース抜粋③】
「チケット振替の対応について、当初から振替に必要な座席数を確保し、試合当日のスタジアムでは名古屋グランパスが対応することを両クラブで確認を終えていたにもかかわらず、浦和レッズのスタッフが振替対応を行うと誤認させるような発信」

早期に振替券が予定枚数終了になったことに対し多くのお問い合わせを頂戴していたことから、正当な権利を持つ浦和レッズサポーターのみなさまが引換券を入手できず、ロアースタンドでの観戦可否についてご不安に思われているという状況を私どもは把握しておりました。そのため浦和レッズから名古屋グランパス様へ、対応方針についての情報を発信いただけるよう複数回に渡ってお願いいたしましたがいずれもご賛同いただけませんでした。

そうした一連のやり取りの中で、「振替に必要な座席数の確保」という情報は確かに得ておりましたが、名古屋グランパス様が当該情報を発信されていない中で弊クラブからその情報を発信する訳にもいかず、弊クラブスタッフが現地でサポートさせていただく旨の発信を行うことで浦和レッズサポーターのみなさまのご不安を少しでも取り除こうと試みた次第です。

加えて、それを実行するために通常時の2倍以上の人数でアウェイゲーム対応の体制を組み当日を迎えました。「浦和レッズのスタッフが振替対応を行うと誤認させるような発信」とのご指摘ですが、弊クラブによる発信内容は「サポートいたします」としており、名古屋グランパス様のスタッフ様へのお取次ぎや動線案内など、端的に申せば私どもでできる範囲のことを何でもやろうという考えでスタッフは現地入りしております。

言わずもがなこれらの行為は名古屋グランパス様にご迷惑をおかけすることを目的とした訳ではなく、豊田スタジアムまで駆けつけてくださる浦和レッズサポーターのみなさまのサポートを申し出たことに対し、あたかもスタンドプレーであるかの様なご指摘は事実に即していないと考えております。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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