第2次森保ジャパンが見せた両SBの“新たな戦術” 指揮官が目指す理想の形とは?

森保監督が日本のサイドバックに言及【写真:徳原隆元】
森保監督が日本のサイドバックに言及【写真:徳原隆元】

コロンビア戦を前に前日会見で、SBの新たなトライについて語る

 日本代表を率いる森保一監督は3月27日、翌日に控えたコロンビア代表戦に向けた前日会見を実施。現在チャレンジしているサイドバック(SB)が中に入っていく戦術について、利点など自身の考えを明かしている。

 24日のウルグアイ戦(1-1)では、中央センターバックに板倉滉(ボルシアMG)と瀬古歩夢(グラスホッパー)、左SBに伊藤洋輝(シュツットガルト)、右SBに菅原由勢(AZアルクマール)を置いた4バックを基本に戦った。試合中、SBの2人は内側に絞る陣形を取り、左サイドハーフの三笘薫(ブライトン)と右の堂安律(フライブルグ)のスペースを作り出すトライを行っている。

 積極的にサイドを使った攻撃も展開し、収穫も課題も多く浮き彫りとなったなか、コロンビア戦を前に森保監督が自身の手ごたえと改善点を語った。

「SBの関わりというところで、良いバランスをどう取ったらいいか、ボールの動かし方をどうしたらいいかという点をウルグアイ戦の反省を踏まえて、このコロンビア戦に勝とうということで選手たちにもミーティング、トレーニングの部分で共有させてもらった」

 SBが内側のポジションを取る利点は「前線で幅をより有効に使えるように、ディフェンスラインでSBが内側で受けることによって、厚みを持って攻撃できる。幅を使えれば縦にも行ける」ことだと森保監督は話す。「新しいチャレンジということで、難しいことを選手にしてもらっているということになると思いますが、“これだけをやる”ということではないと思っている」と新たな戦術に“固執しない”考えを示した。

「実際にウルグアイ戦も前半の終盤から後半にかけては選手が基本的には内側に入るというトライを忘れずに、でも相手が対応してきたときにはSBが幅を取って、相手にとって嫌なポジショニングをするということは柔軟に選手たちがやってくれていると思う」

 局面が変わりやすいサッカーという競技において、森保監督は「幅を使った攻撃、SBが内側に行くという両方を将来的には使い分けられるように、今内側SBをトライしている。1つの選択肢として将来的にいろんなことができるように」と今後の日本代表へプラスになる可能性を模索している。「『これは難しい、できなかった』ということで終わることではない」とチャレンジすることに意味があると森保監督は強調した。

 またそのほかの課題として、ウルグアイ戦でできなかった「奪ったボールをより早く攻撃に結び付ける、保持するという部分で相手が嫌がる」プレーを、コロンビア戦では意識していきたいと意気込んでいる。「攻守が切り替わった時になにができるかというところで非常に大切にしなければいけない点。現代サッカーの部分では絶対にクオリティーを高くしなければいけないというところで、コロンビア戦に関しては、奪ったボールをできるだけ効率良く、相手の攻撃を刈っていけるようにしたい」と目標を語っていた。

page1 page2

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング