最終ラインの経験不足は懸念材料? 第2次森保J初陣のスタメンを日本代表OBが予想
【専門家の目|栗原勇蔵】カタールW杯メンバーと新戦力の融合に期待
森保一監督率いる日本代表(FIFAランキング20位)は3月24日、キリンチャレンジカップでウルグアイ代表(同16位)と対戦する。昨年のカタール・ワールドカップ(W杯)後初、第2次政権初陣の見どころを元日本代表DF栗原勇蔵氏に訊いた。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)
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森保監督の第2次政権初陣では、カタールW杯のメンバーからGK川島永嗣(ストラスブール)、GK権田修一(清水エスパルス)、DF吉田麻也(シャルケ)、DF長友佑都(FC東京)、DF酒井宏樹(浦和レッズ)、DF谷口彰悟(アル・ラーヤン)、DF山根視来(川崎フロンターレ)、MF柴崎岳(レガネス)、MF南野拓実(ASモナコ)、MF相馬勇紀(カーザ・ピアAC)が外れた。逆に、21歳のDFバングーナガンデ佳史扶(FC東京)、21歳のDF半田陸(ガンバ大阪)、22歳のFW中村敬斗(LASKリンツ)、代替招集の25歳DF町田浩樹(ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ)と22歳DF藤井陽也(名古屋グランパス)がA代表初選出となった。
大きく入れ替わりそうなのは守備陣だが、栗原氏は「初陣なので安定感は求めていくと思います」と、経験のあるGKシュミット・ダニエル(シント=トロイデン)とDF板倉滉(ボルシアMG)を中心に、DF菅原由勢(AZアルクマール)、DF伊藤洋輝(シュツットガルト)、バングーナガンデと予想した。
「板倉のセンターバックは堅いでしょう。冨安(健洋)が怪我で不参加、しかも新顔が多いなかでは伊藤が相棒になる気がします。サイドバックは今季好調の菅原、所属するFC東京で長友の背中を見ながらスタメンに定着したバングーナガンデが候補だと思います。最終ラインは少し経験不足な感じは否めませんね」
ボランチは、MF遠藤航(シュツットガルト)とMF守田英正(スポルティング)の鉄板コンビ。2列目もMF伊東純也(スタッド・ランス)、MF鎌田大地(フランクフルト)とカタールW杯の主力メンバーを中心に据えたなか、栗原氏はプレミアリーグで好調を維持するMF三笘薫(ブライトン)のスタメン起用を推す。最前線はベルギーリーグで14ゴールを挙げているFW上田綺世(セルクル・ブルージュ)だ。
「カタールW杯はベスト16。次はベスト8以上を目指すなかで、森保監督の続投が決まり、上積みなくゼロからのスタートでは意味がなくなってしまう。今後もカタールW杯の戦い方がベースになっていくでしょう。プラスアルファで、新たな戦力がどこまで通用するのか見てみたいですよね。個人的には、森保ジャパンでは未知数な西村拓真(横浜F・マリノス)と中村敬斗のプレーを楽しみにしています。特に、中村敬斗はスピードがあっていい選手というのは分かってるので、どういう風にフィットするのか、今回の見どころでもあると思います」
カタールW杯メンバーと新たな力の“融合”に注目が集まる。
(FOOTBALL ZONE編集部)
栗原勇蔵
くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。