2連勝の浦和、水色ユニの“呪い”解く J低迷期を想起させる1着で白星…負の歴史を覆す

浦和が3連勝の神戸に勝利【写真:徳原隆元】
浦和が3連勝の神戸に勝利【写真:徳原隆元】

今季のセカンドユニが神戸戦でデビュー、1993~94年にも同色ユニ着用

 浦和レッズが“水色の呪い”から約30年の時を経て解き放たれた。3月11日のJ1第4節で浦和はヴィッセル神戸とのアウェーゲームに1-0で勝利したが、これが今季のセカンドユニフォームである「水色」のお披露目だった。

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 シーズンを前にした新体制発表会でセカンドユニフォームの色が水色になった時、古くから取材を続けるメディアやサポーターはザワついた。なぜなら、1993年のJリーグ開幕と94年の2年目、浦和が最下位付近に低迷していた時期のセカンドユニフォームと同じカラーリングだったうえに、その当時に1勝もできなかったからだ。特に鹿島アントラーズとのアウェーゲームでは、先制点を喜んでいる間にカウンターで失点するという衝撃の光景もあった。今でもJリーグの珍事が特集される時に映像も流れるこの場面で、浦和は水色のユニフォームを着用していた。

 それから29年が経ち、2023年仕様のセカンドユニフォームは水色に。開幕戦のFC東京戦ではアウェーながら、相手にユニフォームに青も入ることからサードユニフォームの白を着用していた。しかし、この神戸戦では相手のえんじ色のユニフォームを鑑みれば、浦和のチームカラーでもある赤ユニフォームの着用は不可能。そのため、水色のデビューがこのゲームになった。

 それでも浦和は、そんなジンクスなど何のそので前半にMF伊藤敦樹が先制ゴール。後半は相手のロングボールからセカンドボールを奪いに来る攻撃に手を焼いたが、DFアレクサンダー・ショルツとDFマリウス・ホイブラーテンの北欧センターバックコンビを中心に跳ね返す。試合終了間際のピンチもGK西川周作がファインセーブして1-0で逃げ切った。

 西川は「歴史を変えるという意味でも非常に大事な1試合で、サポーターには93年、94年から応援してくれている方が多い。良くない歴史も当然知っているから、新たな一歩を踏み出せたと思う。この色は勝っていないと聞いていた。僕たちが覆していけばいい」と話した。

 Jリーグ開幕当時を知るクラブスタッフは「水色の初勝利ですね」と喜んでいた。今季はJリーグ開幕30周年を迎えるメモリアルイヤーだが、浦和にとっては負の歴史を1つ覆す勝利になった。

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