柴崎選出を意外と捉える中国ファンも

　森保一監督は率いる日本代表は11月1日、カタール・ワールドカップ（W杯）に向けた登録メンバー26人を発表した。選考に関しては常に賛否が伴うなかで、アジア最終予選で対戦した中国もその顔触れに注目している様子。中国版ツイッター微博（Weibo）での反応をテーマごとに拾った。

【落選組】
　今回の選考では、チーム発足から攻撃を牽引してきたFW大迫勇也（ヴィッセル神戸）をはじめ、海外移籍後に結果を残してきたFW古橋亨梧（セルティック）、ユーティリティーのMF原口元気（ウニオン・ベルリン）や旗手怜央（セルティック）らが外れた。

　特に、中国では古橋の落選に驚く声が多く、「日本はやはり人材が多い。古橋を使わず贅沢だ」といったコメントが見受けられた。スコットランドでの活躍だけでなく、UEFAチャンピオンズリーグ（CL）に出場したことによる知名度の高さもあるようだ。

　また、アジア最終予選の中国戦2試合で得点した大迫も落選。中国のSNSでは検閲などの理由で「隠語」で表現されることが多いが、日本代表発表ニュースの関連スレッドで「半端が落選するとは」という投稿があり、「半端ないって」にちなんで大迫を指しているのと思われる。「私は想定できなかった」という声もあった。

【サプライズ】
　中国では柴崎の選出を“意外”と捉える者は多く、「彼は監督の息子なのか？」「森保岳」という投稿も見られた。30歳の柴崎については、下り坂の印象を持つファンは少なくないが、本大会ではそうした雑音を払拭する活躍が期待される。

【羨望の声】
　全体的に、不甲斐ない自国（中国）に比べて日本の選手層の充実度を羨む声が多い。大半の選手がヨーロッパで活躍中、ないしはかつてプレーしていた選手だ。今季CLに出場した日本人選手は6人中3人の選出にとどまった。ほかには、急成長を続ける「三球王」（三笘薫／ブライトン）の活躍に期待する声も止まない。

　中国代表はほとんどが国内組で、スペイン1部エスパニョールにいた武磊（ウー・レイ／上海海港）は今夏に帰国。A代表唯一の欧州組である李磊（リー・レイ／グラスホッパー）はベンチを温める日々だ。グラスホッパーの同僚である川辺駿や瀬古歩夢は所属チームでは不動の中心選手だが、日本代表からは落選。中国のファンからすれば日本の陣容は贅沢で、羨ましく映るようだ。なかには、「中国のＷ杯メンバー発表はまだか？」というような皮肉めいた投稿も散見された。