左SBとして先発し、後半途中から右SBへスライド

　イングランド1部アーセナルの日本代表DF冨安健洋は、現地時間10月16日に行われたプレミアリーグ第11節リーズ・ユナイテッド戦（1-0）に左サイドバック（SB）として先発出場。終盤には右サイドにポジションを移してプレーするなど万能性を生かした守備で勝利に貢献した。ただ、英メディアでは、10月9日の前節リバプール戦（3-2）でのパフォーマンスほどではなかったと触れられている。

　通信システムのトラブルにより、開始早々に試合が一時中断するアクシデントに見舞われたこの試合。中断から数十分後に再開されると、前半35分に試合が動いた。MFマルティン・ウーデゴールのスルーパスに抜け出した右サイドのFWブカヨ・サカが利き足とは逆の右足シュートでゴールネットを揺らした。

　後半に入るとホームのリーズが主導権を握り、途中出場のFWパトリック・バンフォード、MFブレンデン・アーロンソンらを中心とした攻撃でゴールに迫る展開となったが、アーセナルも粘り強い守備で対応。アディショナルタイムにはアーセナルのDFガブリエウ・マガリャンイスがバンフォードへのファウルでレッドカードを提示され、PKと判定されてヒヤリとする場面もあったが、オンフィールドレビューによってファールの判定とレッドカードは取り消しとなった。そのままアーセナルが1-0で逃げ切り、4連勝を飾った。

　冨安は前節のリバプール戦（3-2）に続いて左SBとして出場。後半途中から右SBへとポジションを移して、両SBでプレー。攻撃面では最前線まで顔を出すシーンはほとんどなかったものの、ビルドアップでのプレーや安定した守備を見せていた。

　そのなかで、英メディア「THE BOOT ROOM」は「冨安にとって、エランド・ロード（リーズの本拠地）での試合は最高の1日ではなかった」と触れている。

「前節のリバプール戦で彼を左SBとして起用したことは絶妙な采配だった。しかし、リーズ戦では同じようには報われなかった。そして、（ウクライナ代表MF）オレクサンドル・ジンチェンコが欠場した場合、ミケル・アルテタ（監督）は（スコットランド代表DF）キーラン・ティアニーを再び起用することを真剣に考えなければならないだろう。冨安はエミレーツ（本拠地）での時間を通して際立っていて、怪我だけがプレーを妨げている」

　英メディア「フットボール・ロンドン」が伝えたところによれば、リーズ戦において、リスクを冒さず、安全なプレーを選択していた冨安に対し、スイス代表MFグラニト・ジャカが縦へのプレーを要求するシーンがあったとされている。

　左SBでの起用が続くとなれば、冨安が今後どのようなプレーを見せていくか、注目が集まる。