日韓の「戦力格差が広がった」 惨敗・韓国の地元紙「深く考えるべき」と提言…日本の強化指針「Japan’s Way」に注目
「『ジャパンズ・ウェイ』という新しい概念を創造した」と韓国紙が指摘
森保一監督率いる日本代表は7月27日、豊田スタジアムで開催のE-1選手権第3戦で韓国代表と対戦し、3-0と快勝した。大会を2勝1分で終えた日本が、2013年大会以来2度目の優勝を決めたなか、日本に敗れて優勝を逃した韓国の地元紙「ハンギョレ」は日本代表の強化指針「ジャパンズ・ウェイ(Japan’s Way)」に注目。「韓国スポーツ文化の指導者たちは深く考えるべき部分だ」と提言している。
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1勝1分の日本と2連勝の韓国が優勝を懸けて対戦。優勝には勝利が必要な日本が序盤からゴールへ迫って主導権を握ると、後半4分にMF相馬勇紀(名古屋グランパス)、同18分にDF佐々木翔(サンフレッチェ広島)、後半27分にFW町野修斗(湘南ベルマーレ)がゴールを決めて3-0と勝利。攻守両面で韓国を上回った森保ジャパンが、E-1選手権で現体制初タイトルを獲得した。
韓国紙「ハンギョレ」は「韓国代表が日本に敗北した後、日韓の戦力格差が広がった背景に対するファンの関心が高まっている」と指摘。「日本は韓国(1983年)より遅れてプロリーグを発足(1993年)させた」と両国のプロリーグの経緯を振り返りつつ、日本サッカー協会(JFA)が今年7月に発表した日本代表の強化指針「ジャパンズ・ウェイ」に注目を寄せている。かねてから掲げていた日本人の強みを最大限に活かす方針がまとめられており、日本サッカー界のビジョンが詰まっているなか、記事では次のように触れている。
「通常、サッカー発展の基本は指導者育成、少年の養成と発掘、代表チーム強化に挙げられ、この土台でサッカー市場が拡大するものと考えられる。欧州がリードしていたなら、アジア諸国はこれに追い付いた。しかし日本は模倣の段階を超えて『ジャパンズ・ウェイ』という新しい概念を創造した」
日本戦の大敗は韓国国内でも大きく取り上げられ、「日本戦で凄絶な経験をした。パスでボールを運びながらエネルギー効率を高めた日本の選手たちを、体格でリードする韓国の選手たちが試合終了まで追いかけることは不可能だった」と言及。今回の大敗と日本のビジョンを重ね合わせ、「日本は小学校から成人まで、チーム数が約2万6000。韓国(約3800チーム)を圧倒する。日本はプロリーグの財政規模も大きく、体制もしっかりしている。クラブチームの地域密着度が高く、ファンは欧州チームとともに、Jクラブを応援チームに挙げることが多い」と続けた。
また、日本のスポーツ文化に着目するべきと提言。「もちろん規模やハードウェアが両国のサッカー競技力とそのままつながるわけではない。ただ、基本と過程を重視する日本のスポーツ文化の特徴に注目する必要がある」と綴り、「結果中心の韓国スポーツ文化の指導者たちは深く考えるべき部分だ」と結んでいた。