左膝故障で号泣交代のC・ロナウドが残した予言 決勝弾エデルに「勝利を導くゴールを決める」と送り出す

テクニカルエリアで叱咤激励 ダブル指揮官状態に

 傷心のロナウドだったがキャプテンとしてベンチに戻り、チームのために闘った。延長戦にはテーピングを巻いた痛々しい左足を引きずりながらも、チームメートに声をかけて鼓舞。先制後はテクニカルエリアに何度も出てフェルナンド・サントス監督と“ダブル指揮官”状態になるなど、優勝への執念を見せた。

 そんなロナウドに声をかけられたのは、後半34分からピッチに投入されたエデルだった。試合後、ポルトガルメディア「オ・ジョゴ」で、殊勲のエデルは「僕にとってのEUROでの初ゴールだ。僕たち全員でポルトガル国民のために闘った。とてもファンタスティックだ。僕らは祝福されるべきだ」と喜ぶと同時に、こう語ったという。

「ロナウドは僕に対して『君がチームを勝利に導くゴールを決めることになるだろう』と言ったんだ。彼は僕に強さを与え、これがエネルギーとなり、不可欠なものとなったんだ」

 ここまで出番が限られて得点のなかったエデルに、ロナウドは自らの思いを託すとともにモチベーションを駆り立てる言葉をかけた。その結果が劇的な決勝点へとつながった。わずか25分間の出場に終わったCR7だが、ポルトガルの悲願成就に欠かせない立役者だったことは確かだ。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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