至宝アザールの自信喪失 EURO優勝候補のベルギーは「ボールを持った時にどうすればいいのか…」

「ゲームをコントロールできない」

 ベルギーは最終節でカリスマFWズラタン・イブラヒモビッチを擁するスウェーデンと対戦する。引き分けが許されないスウェーデンが完全に守備を固めてカウンターを狙うとは考えにくいが、先制点を与えるような事態になれば話は別だ。敗戦すればグループ4位になり敗退の憂き目を見る可能性のあるベルギーだけに、自信喪失の攻撃陣には焦りが生まれる可能性もある。

 チームを率いるマーク・ヴィルモッツ監督は現役時代に“闘将”と知られたプレーヤーで、2002年日韓ワールドカップで日本と対戦した際にはオーバーヘッドキックでゴールを決めたこともある。移民の多いベルギー代表の選手たちをまとめ上げるモチベーターとしての手腕は素晴らしいが、攻撃の組み立ての部分で司令塔から、事実上のダメ出しを受けている状況にある。

 果たして、この短い大会期間の間にタレント軍団のポテンシャルを生かす有効なポゼッションを見せることができるのか。ロメル・ルカク(エバートン)、ケビン・デ・ブライネ(マンチェスター・シティ)、ヤニック・カラスコ(アトレチコ・マドリード)、ラジャ・ナインゴラン(ローマ)というタレントがプレーに迷いを見せることになれば、躍進は望めそうもない

【了】

ゾーンウェブ編集部●文 text by ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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