PA内で奪った2得点と敵陣でのポゼッション EURO初戦データに見る世界王者ドイツの充実ぶり

クリアが少なく、インターセプトが多い理由

 これまで攻撃中心のデータを見てきたが、最後に守備のデータも見てみたい。

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 70%近いポゼンション率で、シュートに関するデータでもウクライナを圧倒していたドイツだったが、守備におけるデータでも相手を上回っている項目が多い。ドイツは2010年W杯でも2014年W杯でも、クリアの数が少ない。これは相手に攻められる機会が少ないということもあるが、もう一つ別の理由がある。

 クリアする時とは、相手の攻撃のボールを奪った瞬間だ。その瞬間、一時的に危険地域を脱出するためにクリアというプレーを選ぶか、あるいは相手が畳み掛けてきている時にボールを奪い、チーム全体が連動しながらしっかりとつないでカウンターのチャンスとするかで、ゲームの展開は大きく変わる。ドイツのクリアの少なさには、そういう側面が多々あるかと思う。インターセプト数の多さも、同じ理由だろう。

 ウクライナとの過去の戦績や、EUROという大舞台における実績を考えれば、ドイツにとってこの初戦はそれほど難しくないものだったかもしれない。データ上は2014年W杯の勢いを引き継いでいるように見える世界王者だが、果たして本当に2000年以降の育成改革の成果が表れ、“黄金時代”を迎えているのか。グループリーグ残り2試合での戦いぶりにも注目したい。

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データ提供元:opta

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【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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