データでひも解くW杯 出揃ったベスト8、生き残りの理由

ボールを奪ってからの10秒間でフィニッシュ出来るかどうか

 

 また、表中にはないが、アタッキングサードでタックルをした回数を90分換算した値で見ると、3.9回のアルゼンチンを筆頭に、ブラジル、ドイツ、オランダと続く。また、表2にはボールを奪ってから10秒未満でシュートへつなげた数と割合を示した。シュートへつなげた数が多いのは、ブラジル、アルゼンチン、フランスと、表1の上位と同じ国が並んでいるのだ。

 表2奪取から10秒未満シュート

 つまり、高い位置からボールを奪いに行き、素早くチャンスにつなげることが大事になっているといえるだろう。例えば、アルゼンチン対スイス戦でディマリアが奪った決勝ゴールは、パラシオがハーフェーラインでボールを奪い素早いカウンターを仕掛けることで生まれた。正に、これを体現した形といっても過言ではない。

 一方で、今大会における平均支配率のトップはアルゼンチンの61.0%で次はドイツの60.5%、フランスは53.6%である。高い位置でボールを奪いチャンスを作るだけでなく、当たり前ではあるが勝ち上がるためにはマイボールを大切にしてボールポゼッションもできることが必要だといえるはずだ。

 

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