今季躍進するレスター戦術の限界 アーセナル戦前半の岡崎交代が示唆する課題

ラニエリ監督告白、タレント軍団にお家芸通用せず

 ラニエリ監督は岡崎を途中交代させた意図についてこう明かした。
「後半は非常に難しかった。新たにMFを投入して中盤のスペースを消そうとしたが、彼らが3点目を決めた。彼らのようにクオリティーを備え、ワンタッチ、ツータッチでパスを回す相手に対して、プレスをかけるのは難しい」
 2トップでコンビを組む岡崎とヴァーディが前線から積極的なプレスを掛けてボールを奪う戦術はレスターの武器でもある。この日も岡崎は何度か高い位置でボールを奪うなど持ち味を発揮した。それでも、ラニエリ監督は格上アーセナル相手には通用しないと判断すると、試合途中から中盤に人数を割いて守る方法を選択していた。トレードマークとも言えるハイプレスを捨て、中盤に厚みを持たせた戦術変更もアーセナルには通用しなかった。
 リーグ唯一の無敗をキープしていたレスターに土がつき、プレミアリーグでは無敗のチームがなくなった。レスターは攻撃面ではリーグトップの15得点をマークしている。その一方で、いまだにクリーンシートが1試合もなく、リーグワースト2位タイの14失点と、守備に大きな課題が残されている。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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