PSG移籍のディ・マリアが移籍理由を明かす「家族は幸せではなかった」

指揮官との確執や強盗事件が影響

 今夏パリ・サンジェルマン(PSG)へ移籍したMFアンヘル・ディ・マリアがフランス地元紙「ル・パリジャン」のインタビューに応え、ルイス・ファン・ハール監督との不仲やマンチェスターの生活に馴染めなかったことなど、移籍を決断した理由を語った。
 
 2014年夏、ディ・マリアは移籍金5970万ポンド(約110億円)で当時の欧州王者レアル・マドリードからユナイテッドに加入。しかし、ファン・ハール監督の下では、スペインで放った輝きを放つことができなかった。すでに、このオランダ人指揮官との間で起用法をめぐって口論をしていたと明かされていたが、あらためて「監督といい関係を築くことができなかった」と、2人の関係に溝があったことを認めている。
 
 そして、私生活の面でもトラブルに巻き込まれるなど、多くの悩みを抱えながらの英国生活だったと吐露している。ディ・マリアは今年2月にマンチェスターの自宅へ強盗に入られた。その影響から、ホルヘリーナ夫人と娘のミアちゃん共々ホテル暮らしを余儀なくされていた。この事件による精神的ストレスがパフォーマンスの低下につながったと指摘されていた。
「あの事件があって、ここに残ることが正しいことだとが思えなくなった。家族は幸せではなかった。娘は苦しんでいた。だから、移籍は大切なことだったんだ」
 一年を通して雨が多く、寒い日の続くイングランドの気候はこれまでに何人もの南米出身選手を苦しめてきた。ディ・マリアも同様に、英国の文化が肌に合わなかったようだ。
 
「正直に言って、僕らはハッピーではなかった。初めは良かったんだ。でも自体はどんどん複雑になっていった。イングランドでの生活はすこし難しく、特に南米出身者にとっては簡単じゃない。うまくやっている選手もいるが、それ以外の選手は適応に苦しんでいる」
 本来の実力は間違いなくワールドクラスのディ・マリアは、ベンフィカ時代の同僚DFダビド・ルイスや同胞FWエセキエル・ラベッシ、MFハビエル・パストーレらが所属するフランス王者への移籍を機に、極上の輝きを取り戻すことはできるだろうか。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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