“Pの呪い”再び モウリーニョ監督、節目のホーム100試合目でまさかの敗戦
守備崩壊の王者に暗雲
“Pの呪い”が、スペシャル・ワンを苦しめ続けている。チェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督は、プレミアリーグでの本拠地100試合目という節目の試合で、クリスタル・パレス相手に1-2でまさかの敗北を喫した。モウリーニョ監督がプレミアリーグにおいて本拠地スタンフォード・ブリッジで敗れたのはこれが2度目の出来事となった。
指揮官は、1点ビハインドを負った直後の後半22分に新加入のコロンビア代表FWファルカオを投入。そのファルカオが同34分に、右サイドのFWペドロが上げたクロスにダイビングヘッドで合わせ、同点に追いついた。しかし、今季のチ ェルシーはさらに畳み掛ける勝負強さを欠いている。わずか2分後にはパレスのDFウォードに得点を許すと、そのまま試合は1-2で終了した。
これでモウリーニョ監督は、プレミアリーグホーム通算成績を76勝22分け1敗、獲得した勝ち点は250となった。節目の試合で敗れはしたものの、英衛星放送局「スカイ・スポーツ」によれば、プレミアリーグでのホームゲーム100試合で残した記録としては歴代最高となっている。このポルトガル人監督に次ぐのは、マンチェスター・ユナイテッドの元監督、アレックス・ファーガソン氏。同氏は70勝24分け6敗(勝ち点234)だった。3位は現レアル・マドリードのラファエル・ベニテス監督が69勝24分け7敗(勝ち点231)でファーガソン氏に肉薄。4位にはアーセナルのアーセン・ベ ンゲル監督が69勝19分け12敗(勝ち点226)と続いている。
またこの試合、モウリーニョ監督はアラン・パーデュー監督率いるクリスタル・パレスに敗れた。この試合まで、直近6試合の敗戦は全て「P」が頭文字の監督(トニー・ピューリス監督『2試合』、グスタボ・ポジェ監督、アラン・パーデュー監督、マウリシオ・ポチェッティーノ監督、マヌエル・ペジェグリーニ監督)を相手に敗れるという珍事に見舞われていた。そして、この日もパーデュー監督に敗れたことでこの不吉な“Pの呪い”が継続することになってしまった。
前節はピューリス監督率いるウェストブロムに3-2で勝利したことで、調子が上向きになるかと思われたチェルシーだったが、まさかの敗戦で順位は暫定13位となっている 。特に4試合でいまだにクリーンシート0、9失点と守備は崩壊。2連覇へ早くも暗雲が立ち込めている。移籍マーケット閉幕が迫る中、悩めるモウリーニョ・チェルシーはどのような立て直しを図るのだろうか。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images