ミラン指揮官が亡き師匠の名言を引用 「観衆のいないスタジアムは胸のない女性と同じ」

赤黒が今季のホーム初戦に挑む

 ACミランのシニシャ・ミハイロビッチ監督は、29日のリーグ本拠地開幕戦のエンポリ戦を前に昨季の不振や補強に対する不満を爆発させ、来場ボイコットまで起きたサン・シーロのサポーターに独特の名言で観戦を呼びかけた。
 記者会見に臨んだ指揮官は、亡き師匠の言葉を持ち出した。
「サポーターたちのためにサッカーはあるんだ。ボスコフ監督は言っていた。観衆のいないスタジアムは、胸のない女性と同じ。サポーターのためにも全力を尽くしたい。いい試合ができると確信している」
 旧ユーゴスラビア代表や、レアル・マ ドリード、ローマなどを率い、昨年他界した恩師ブヤディン・ボスコフ氏の言葉をかみしめるように語った。かつての名将には、美しいサッカーの実現と同じぐらい女性のバストが大事だったのだろうか。そう準え、独特の価値観を披露している。
 前節開幕戦の敵地フィオレンティーナ戦では前半にDFエリーが退場となり、0-2で完敗を喫した。日本代表FW本田佳佑も前半で戦術的交代を余儀なくされた。
「フィオレンティーナ戦は、間違えた歩みをしてしまった。起きてしまったことも不運だった。11対11で試合したい。初めの35分間、チームはもっとできるはずだった。自分のチームのことだけを考えてサッカーをしたいが、相手にもよる。言い訳はしたくない。今週はいい準備ができた。エンポリは甘 く見ないが、自分たちにかかっている。ホームでの初試合なので勝つしかない」
 ミハイロビッチ監督は必勝を誓った。カルロス・バッカ、ルイス・アドリアーノの2トップ、MFアンドレア・ベルトラッチ、DFアレッシオ・ロマニョーリ、そして、1年ぶりに悪童マリオ・バロテッリも復帰した。凋落(ちょうらく)の名門を見限ったサポーターたちはサン・シーロに戻ってくるのだろうか。今季を占うホーム初戦に挑む。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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