蘇る闘犬伝説 ガットゥーゾ、イタリア三部の監督就任決定
イタリア歴代屈指のファイター
イタリアでも歴代屈指のファイターが、指導者として再スタートを切ることになった。レガプロ(イタリア3部相当)のピサが、ジェンナーロ・ガットゥーゾ監督の就任を発表した。
ミラン時代にブラジル代表MFカカー、元オランダ代表MFクラレンス・セードルフ、イタリア代表MFアンドレア・ピルロといったテクニカルな選手たちがそろう中で、ガットゥーゾは中盤の“つぶし屋”として黄金期を支えた。その熱く激しいプレーには「リンギオ(闘犬)」というニックネームがつけられ、ミランのティフォージたちからも愛されていた。
当時のカルロ・ア ンチェロッティ監督は「私が攻撃的なサッカーを志向できるのは、ひとえに彼のおかげで、彼が汚い仕事をしてくれるから、我々は言ってみればバランスの悪いシステムを採用する事ができる」と、その絶大な存在感を認めていた。
そのプレーぶりと同じく激情家でも知られ、イタリア代表として臨んだ2006年ドイツW杯での優勝時には、当時のマルチェロ・リッピ監督に喜びのあまり“喉輪”を仕掛けた。ミラン時代に、チームを何度もタイトルに導いたアンチェロッティ監督が退任する際には、涙を流して別れを惜しむ一幕もあった。また、ゲンを担ぐ性格でもあり、06年W杯の際には負けるまでトレーニングウェアを着替えないと宣言し、大会期間中ずっと同じウエアを着用。強烈な匂いにチームメートから 再三にわたって着替えることを要求されたが、頑として譲らなかったという。