レアルによるデ・ヘア獲得への秘策 来季移籍金ゼロなら選手に23億円ボーナス

予定の移籍金を考えれば安い?

 レアル・マドリードがマンチェスター・ユナイテッドのスペイン代表GKダビド・デ・ヘアの獲得に向けて巧妙な秘策を用意しているという。今季限りで契約満了となる守護神は来季移籍金ゼロで獲得が可能となるが、その場合、契約ボーナスとして23億円を準備していると、英地元紙「デイリー・ミラー」が報じている。
 レアルは昨季終了時からデ・ヘア獲得に全力を注いでいる。デ・ヘア自身もマドリード移籍を希望しており、年俸面で合意に達しているとも伝えられている。だが、移籍金で折り合いがついていない。レアルは2500万ポンド(約49億円)の移籍金を提示する一方で、ユナイテッドは19億円足りないと主張。トレード要員としてスペイン代表DFセルヒオ・ラモスを要求するなど、水面下で激しい攻防が続いているという。
 デ・ヘアはルイス・ファン・ハール監督との直接会談後、ベンチメンバーから外れているが、レアルはプランBに動いているという。デ・ヘアは今季限りで契約満了となるために、このまま契約延長に応じなければ、来季には移籍金ゼロで獲得可能となる。その場合、レアルは年俸とは別に契約ボーナスとして1200万ポンド(約23億円)をデ・ヘアに準備しているという。
 移籍金の半額以下で昨季ユナイテッドのMVP級の活躍を見せた守護神の獲得を保証できるなら、レアルは安いものと計算したのだろうか。この密約の可能性が浮上したことで、ユナイテッドは移籍金を下げて放出するか、1年後にゼロで手放すか、苦しい選択を余儀なくされる。
 圧倒的な資金力を誇るユナイテッドにとって金銭面では死活問題にはならないディールだが、レアルの巧妙な作戦で、じわじわと世界屈指の名手を手放さなければいけない状況が近づいている。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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